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贈与税

直系尊属からの暦年贈与における特例税率

年齢要件

2016年1月 FP技能士2級 学科 問60より

平成27年中に開始する相続に係る相続税および平成27年中の贈与に係る贈与税に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

3.直系尊属から贈与を受けた場合の特例税率が適用されるのは、60歳以上の直系尊属からの贈与に限られる。

この記述は不適切です。
特例税率の適用について、贈与者側の年齢要件はありません。
ちなみに、受贈者側の年齢要件は20歳以上と定められています。

外国の学校に対しても使える

2016年9月 FP技能士2級 実技(生保顧客) 問15より

<中略>
本制度(注:「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税」のこと)の適用対象となる学校等に支払われる入学金や授業料は、( 2 )。

(2)に入る言葉は、「国内の学校等に加え、外国の大学等の一定の教育施設も適用対象となります」です。
このように、外国の教育施設に払う入学金や授業料も対象となります。
留学費用も対象になっていると考えれば理解しやすいでしょう。

ちなみに、保育園や幼稚園の入学金や授業料も、対象となっています。
このように「教育資金」という言葉に含まれる費用の対象範囲も、理解しておきましょう。

債務者の債務が免除された時の贈与税について

2013年9月 FP技能士2級 学科 問52より

4.個人の債務者が資力を喪失して債務を弁済することが困難になり、その債務の免除を受けた場合、債務免除益のうち債務を弁済することが困難である部分の金額は、贈与税の課税対象とならない。

この選択肢は適切です。「資力を喪失して債務を弁済することが困難」とは、その人がもつ能力や信用力をどのように活用したとしても、必要な資金額を調達できないとみなされる状態、という意味です。このようなケースに該当する人が債務を免除された場合(本選択肢がこれに該当)、また第三者が代わりにその債務を弁済してあげた場合のいずれも、弁済してもらった債務者に贈与税はかかりません。

土地の使用貸借と贈与税の関係

2015年1月 FP技能士2級 学科 問53より

4.子が、親の所有する土地を使用貸借契約によって借り受けて、その土地の上に子が自己資金で建物を建築して自己の居住の用に供した場合、子が親から借地権相当額を贈与により取得したものとして、贈与税の課税対象となる。

この選択肢は不適切です。
使用貸借契約が成立している場合には、借地権は発生しません。そもそも借地権が発生しないため、借地権の贈与等の概念も発生しません。
なお、本選択肢の場合とは異なり、使用貸借契約ではなく通常の賃貸借契約であれば、借地権が発生します。借地権が発生するにもかかわらず、その対価を支払わない場合には、借地権相当額を贈与したものと見なされ、贈与税の課税対象となります。

複数人から贈与を受けた場合の扱い

贈与税額の計算

複数人から贈与を受けた場合でも、贈与額の合計が110万円を超えた場合には贈与税は課税されます。
例えば、Aさんから80万円、Bさんから80万円の贈与があった場合は、(80+80-110=50)万円が贈与税の課税対象となります。

贈与税の申告書の提出先

2014年1月 FP技能士2級 学科 問52より

3 .贈与税の申告書の提出先は、受贈者の住所地ではなく、贈与者の住所地を管轄する税務署長である。

この選択肢は不適切です。
贈与税の申告書の提出先は、受贈者(贈与税を払うべき人)の住所地を管轄する税務署となります。
本選択肢の通りに解釈したら、複数の人が贈与をしたら、どこで申告すればよいのかわからなくなりますよね。

贈与税の配偶者控除

概要

配偶者から、居住用不動産を贈与、または不動産の購入資金を贈与された場合は、贈与税の課税価格から最高2000万円を控除できます。その年に暦年贈与と合わせると、2110万円まで無税で贈与ができます。

「居住用不動産」の場合も「不動産の購入資金」の場合のどちらの場合にも使える制度です。
ただしこれ以外の用途での贈与においては、贈与税の配偶者控除は使えません。たとえば、開業資金や旅行代としての贈与では、この配偶者控除は利用できません。

相続開始前3年以内にこの控除を受けた場合、贈与税の配偶者控除の金額は相続税の課税価格に加算されません

この控除の適用を受けるためには、婚姻期間が20年以上という要件を満たしていなければなりません。この婚姻期間は、正確には婚姻の届けを出した日から贈与の日までの期間を指します。

覚えるべき数字は、「2000万円」と「20年」です。いずれも20の数字が付く、と覚えれば誤った数字を選ぶことを防げます。

贈与税の配偶者控除の適用額について1

2012年5月 FP技能士2級 学科 問58より

■問題
Aさんは、平成23年中に配偶者のBさんに現金2200万円を贈与し、Bさんはその現金で居住用家屋とその敷地(取得価額1900万円、相続税評価額1500万円)および絵画(取得価額300万円、相続税評価額300万円)を取得した。この場合、Bさんが適用を受けられる贈与税の配偶者控除の額として、最も適切なものはどれか。(中略)

■解説
贈与税の配偶者控除の適用対象となる金額は、不動産の贈与の場合であればその相続税評価額ですが、本問のように現金の贈与の場合はその現金の額です。
よって、本問における贈与税の配偶者控除の額は、居住用家屋とその敷地の取得に必要とした現金額の1900万円となるのです。

もしこれが、居住用家屋とその敷地自体を贈与したのであれば、配偶者控除の額は不動産の相続税評価額である1500万円となります。

贈与税の配偶者控除の適用額について2

2013年5月 FP技能士2級 学科 問57より

4.本控除の適用を受ける場合において、一般に、居住用家屋の購入資金として現金1,500万円の贈与を受けるよりも相続税評価額1,500万円の居住用家屋の贈与を受ける方が、実質的に多額の財産の贈与を受けることになる。

この選択肢は適切です。贈与税の配偶者控除においては、現金を贈与した場合はその現金の額が対象となります。不動産自体を贈与した場合は、その不動産の時価ではなく、相続税評価額が対象となります。
相続評価額1500万円の不動産の時価(実質的な価値)は1500万円より高い金額ですから、同じ1500万円なら不動産の贈与を受ける方が、実質的に多額の財産を贈与できるといえるのです。

「居住用不動産」の詳細事項

2013年5月 FP技能士2級 学科 問57より

2.配偶者から居住用不動産の贈与を受け、本控除の適用を受けるためには、その居住用不動産には家屋が含まれていなければならず、土地のみではその適用を受けることができない。

この選択肢は不適切です。
贈与税の配偶者控除における「居住用不動産の贈与」をより具体的に説明すると、土地のみを贈与、建物のみを贈与、土地と建物の両方を贈与、のいずれの場合も対象となっています。
したがって、土地のみの贈与でも適用を受けることはできます。

控除額の繰り越しは不可

2015年5月 FP技能士2級 学科 問52より
( 2014年1月 FP技能士2級 学科 問51も類題)

3.配偶者から居住用不動産(相続税評価額1,500万円)の贈与を受け、贈与税の配偶者控除の適用を受けた場合、贈与税の配偶者控除の限度額に満たない金額については、翌年に繰り越すことができる。

この選択肢は不適切です。
贈与税の配偶者控除の限度額に満たない金額は、翌年に繰り越すことはできません。1度だけ、1年だけ使える制度です。

婚姻期間の1年未満の期間の扱い

2014年9月 FP技能士2級 学科 問51より

2.(贈与税の配偶者控除に関して)本控除の適用要件である贈与者との婚姻期間について、1年未満の端数がある場合、その端数は切り上げて判定する。

この選択肢は不適切です。
1年未満の端数は切り捨てます。したがって、贈与の日までの婚姻期間が19年11か月だと、贈与税の配偶者控除は使えない、ということになるのです。
退職所得控除額の計算の場合は、1年未満の単数は切り上げだったのと逆ですね。
間違えやすいので、しっかり覚えておきましょう。

贈与者が死亡した場合の取り扱い

2014年9月 FP技能士2級 学科 問51より

4.(贈与税の配偶者控除に関して)贈与者が贈与した年に死亡して相続が開始した場合であっても、所定の要件を満たせば、受贈者(被相続人の配偶者)は本控除の適用を受けることができる。

この選択肢は適切です。
贈与者がその年に死亡した場合にも、受贈者が贈与税申告にあたり、配偶者控除の適用を受けることを申告すれば、配偶者控除の適用を受けることができます。
もちろんこの場合、相続税における「相続開始前3年以内の贈与財産の加算の対象」にもなりません。

贈与税の延納

2015年9月 FP技能士2級 学科 問52より

2.贈与税の納税義務者は、金銭による一括納付が原則であるが、所定の要件を満たせば、分割して納付することも認められる。

この記述は適切です。
本選択肢は、「延納」という言葉が使われていませんが、延納を説明した文章です。延納の要件はほとんどの試験対策テキストに載っていますし、過去にも出題されています。しかし延納という言葉を使わない出題だったので、戸惑った受験者もいたのではないでしょうか。

直系尊属からの住宅取得等資金贈与の特例

概要の補足

基本的な概要は、お持ちの試験対策テキストでご確認ください。

この制度は、あくまでも住宅取得の資金の贈与に関する特例であり、住宅など不動産自体の贈与の場合は適用されません。(贈与税の配偶者控除は、住宅資金または不動産について適用されます)

この制度は、相続時精算課税制度の2500万の特別控除と併用できます。

ただし、受贈者一人につき適用される特例のため、たとえば父から上限額の贈与を受けてしまうと、母からの贈与があっても適用することはできなくなります。

贈与税の申告が必要

2013年9月 FP技能士2級 学科 問57より

直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税の特例(以下「本特例」という)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

4.本特例の適用を受けるためには、原則として、贈与税の申告書および一定の添付書類を申告期限内に納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。

この選択肢は適切です。すなわち、贈与税の申告をしなければ、この適用を受けられないということです。
ちなみに、贈与税の配偶者控除も同様に、贈与税の申告書を申告期限内に提出しなければ、その適用を受けることはできません。あわせて覚えておきましょう。

贈与者の年齢要件

2015年9月 FP技能士2級 実技(きんざい生保) 問15より

2.本特例(直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税)の適用を受けるためには、受贈者は住宅取得等資金の贈与を受けた年の1月1日において20歳以上であることが必要となりますが、贈与者に年齢要件はありません

この記述は適切です。
受贈者側の年齢要件はほとんどの試験対策テキストに記述があるので、理解している人も多いです。
しかし贈与者側の年齢要件は、明記していないテキストもあります。
本記述の通り、贈与者には年齢要件はないことを、理解しておきましょう。

中古住宅でも要件を満たせば適用可能

2016年5月 FP技能士2級 学科 問60より

2.「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」の対象となる中古の家屋は、その家屋が耐火建築物である場合、取得の日以前25年以内に建築されたものであることとされている。

この記述は適切です。
中古家屋であっても、「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」の適用を受けることができますが、次のいずれかの要件を満たしている必要があります。

・建物が耐火建築物であれば、取得の日以前25年以内に建築されたものであること。
・建物が耐火建築物でない場合は、取得の日以前20年以内に建築されたものであること。
・一定の耐震基準に適合しているなど、所定の住宅性能要件を満たしていること
・贈与を受けた年の翌年3月15日までに、一定の耐震基準を満たす耐震工事を行い、所定の手続きを行うこと

本記述以外にも、適用可能となる要件がありますね。
耐震工事をしっかり行えば、どれだけ古い建物であっても、適用対象となりえるわけです。
試験対策としては、上記の要件をまとめて覚えておきましょう。

相続時精算課税制度との併用における贈与額計算

2016年9月 FP技能士2級 学科 問53より

3.父からの贈与に相続時精算課税制度を選択している者は、父からの住宅取得資金の贈与について「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」の適用を受けることができない。

この記述は不適切です。
すでに相続時精算課税制度の適用を受けている場合も、「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」の適用を受けられます。
この場合に、相続時精算課税制度による贈与額は、次の算式で計算します。

贈与額−「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」による非課税額

つまり、先に「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」の制度を使ってから、その残額が相続時精算課税制度の贈与額とみなされる、ということになります。

負担付き贈与の贈与税計算

負担付贈与の例

贈与財産の評価額

土地や建物を負担付き贈与とした場合、その贈与財産の価額は不動産の相続税評価額ではなく、時価として贈与税の計算をします。

負担付贈与の受贈者にかかる贈与税

負担付贈与を受けた側(受贈者)は、贈与された財産価額から負担額を差し引いた価額に対して、贈与税が課税されます。

たとえば、「Aさんは、Bさんが保有する2000万円の土地の贈与を受けるのと引き換えに、Bさんの借金500万円を肩代わりして返済する」というケースを考えます。
このとき、Aさんは土地の価額から借金の価額を差し引いた、2000万円−500万円=1500万円に対して贈与税が課税されます。

負担付贈与の贈与者にかかる所得税

贈与者は、借入金相当額で財産を譲渡したものとみなされるため、所得税、住民税の課税対象となります。
したがって、贈与者が得る譲渡所得の額は「負債の額ー取得費ー譲渡費用」となります。

第三者に利益が発生する場合

負担付贈与によって、第三者に利益が発生する場合は、その第三者はその利益額を贈与されたものとして贈与税の課税対象となります。
たとえば、贈与者でもなく受贈者でもない第三者の債務が免除される場合が、これに該当します。

贈与税額計算例

2015年1月 FP技能士2級 学科 問59より

父から土地の贈与を受け、その贈与を受ける条件として父の銀行借入金1,500万円を負担した場合、下記<贈与により取得した土地の概要>に基づく贈与税の課税価格に算入される金額として、最も適切なものはどれか。

<贈与により取得した土地の概要>
取得価額(父が15年前に購入):3,000万円
贈与時における相続税評価額 :2,800万円
贈与時における通常の取引価額 :4,000万円
1. 1,300万円
2. 1,500万円
3. 2,500万円
4. 4,000万円

正解は3の「2500万円」です。
本問は、負担付贈与における課税価格について問う問題です。

通常の贈与であれば、不動産の評価額は相続税評価額で評価をします。
しかし負担付贈与の場合は例外的に、時価が課税価格となります。
その価格から、負担に当たる負債額(本問だと銀行借入金)を差し引いた額が、贈与税の課税価格となります。

したがって本問のケースでは、
時価の4000万円 − 借入金1500万円 = 2500万円
が、贈与税の課税価格に算入されることになるのです。

贈与税、相続税の納税義務者の判定方法と課税対象

判定方法と課税対象

ここで、納税義務者とは、以下の人のことを言います。

納税義務者は、贈与時点または相続時点の住所と国籍などの条件により、以下の2パターンに分類されます。

上記の2パターンのいずれになるかは、次の順序で判定します。

  1. 納税義務者が贈与時または相続時に、日本国内に住所がある場合には、国内外のすべての財産が課税対象となります。
  2. 納税義務者が贈与時または相続時に、日本国内に住所はないが日本国籍を有する場合、贈与時または相続開始時の5年以内に日本国内に住所があった場合は、国内外のすべての財産が課税対象となります。
  3. 納税義務者が贈与時または相続時に、日本国内に住所はなく日本国籍もない場合、財産を渡した者(贈与者、被相続人)が国内に住所があれば、国内外のすべての財産が課税対象となります
  4. 1〜3のいずれにも該当しない場合には、日本国内の財産のみが課税対象となります

ケース1

2015年9月 FP技能士2級 学科 問55より

1.日本国内に住所のある者が相続または遺贈により財産を取得した場合、その財産のうち日本国内に所在するもののみが相続税の課税対象になる。

この記述は不適切です。
上記の判定順序の「1」に該当するパターンです。

本選択肢のように、相続人に当たる人が、日本国内に住所がある場合(一般的な日本人と考えてください)は、国内国外を問わず、すべての財産が相続税の課税対象となります。
なので、国外の財産を申告しなくてもよい、ということにはなりません。実務上、国外財産を申告せずに追徴課税されるケースもけっこうあるのです。

ケース2

2015年9月 FP技能士2級 学科 問55より

2.外国に住所のある外国籍の者が、日本国内に住所のある被相続人から相続または遺贈により財産を取得した場合、その財産のすべてが相続税の課税対象になる。

この記述は適切です。
上記の判定順序の「3」に該当するパターンです。

被相続人に当たる人が、日本国内に住所がある場合(一般的な日本人と考えてください)は、国内国外を問わず、すべての財産が相続税の課税対象となります。
つまり、日本人から相続で財産を得た外国人の方は、日本の相続税と無縁というわけにはいかないのです。

法人が贈与税の納税義務者となる場合

2012年1月 FP技能士2級 学科 問53より

通常、法人に対して贈与をした場合には、その法人には法人税が課税されます。ただし、人格のない社団または財団に対する贈与の場合は、その団体を個人とみなし、贈与税が課税されます。
人格のない社団または財団の例として、PTA、サークル、町内会、同好会、同窓会などがあります。

直系尊属からの教育資金の一括贈与の特例

非課税対象額 その1

2014年1月 FP技能士2級 学科 問51より

4.直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税の特例の適用を受けた場合、受贈者1人につき2,500万円までの金額に相当する部分の価額が非課税となる。

この選択肢は不適切です。
本選択肢は、昨年から話題になっている非課税制度ですね。選択肢中の「2500万円」を「1500万円」に直すと、正しい文章となります。
この金額は、受贈者1人につきの金額である点も覚えておいてください。したがって孫が8人いれば、1500万円×8=1億2000万円までの贈与が非課税になるということです。
ただし、受贈者が30歳になっても使い切れなかった場合には、受贈者に贈与税が課税されます。これも覚えておきましょう。

非課税対象額 その2

2014年9月 FP技能士2級 学科 問60より

3.本特例の対象となる教育資金は、学校に直接支払われる入学金や授業料などの金銭に限られ、学校以外の施設に支払われる金銭は対象とならない。

この選択肢は不適切です。
学校以外の施設に支払われる金銭も、対象となります。たとえば学習塾や習い事の費用などが、該当します。
ちなみに、受贈者一人につき、非課税限度額は合計1500万円です。うち、学校以外に支払われるものはそのうち500万円までが対象です。学校以外に500万円を超える支払いをしても、その超えた分は非課税とはなりません。

非課税対象額 その3

2014年9月 FP技能士2級 実技(中小事業主) 問15より

1.「教育資金の非課税特例の非課税拠出額の限度額は,受贈者ごとに1,500万円であり,学校等に直接支払われる入学金や授業料等の金銭については1,000万円,学校等以外の者に教育に関する役務の提供の対価として直接支払われる金銭については500万円が限度となります」

この記述は誤りです。
学校等に直接支払われる入学金や授業料等の金銭については、1,000万円ではなく1,500万円が正しいのです。
つまり、学校の入学金や授業料だけで、1500万円の枠を全部使い切ることもできるのです。
それ以外の記述は正しいです。

「直系尊属」の対象者

2014年9月 FP技能士2級 学科 問60より

1.本特例の適用を受けるためには、直系尊属である祖父母から贈与を受ける必要があり、父母から子に対する贈与は本特例の対象とならない。

この選択肢は不適切です。
祖父母に限らず、制度名のとおり直系尊属(父母、祖父母、さらにそのご先祖様)からの贈与が対象となります。
世間では、この制度をおじいちゃん、おばあちゃんのための制度であるかのように報道・紹介しているため、祖父母でないとだめと思っている人もいるようです。
受験される皆様は、合格するためにも、正しい知識を得ておいてくださいね。

贈与者が死亡した場合の取り扱い

2015年9月 FP技能士2級 実技(きんざい個人資産) 問14より

3.(教育資金の一括贈与制度によって)孫FさんがAさんから贈与された現金については、Aさんの死亡日における非課税拠出額から教育資金支出額を控除した残額200万円が、相続税の課税価格に加算される。

この記述は不適切です。
教育資金の一括贈与制度を利用した後は、贈与者が死亡した場合でも、この制度は終了せずに継続されます。
この場合、教育資金の一括贈与で贈与した財産は、贈与者の相続税の課税対象にもなりません。

贈与者の生死には関係なく、下記のいずれかの場合に教育資金の一括贈与制度は終了となり、「非課税拠出額から教育資金支出額を控除した残額」が課税対象となります。

直系尊属から結婚・子育て資金一括贈与の贈与税非課税

2016年1月 FP技能士2級 実技(きんざい中小事業主) 問15より

3. 二女Fさんは、Aさんから結婚・子育て資金の贈与を受けた。二女Fさんが「直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税」の適用を受けた場合、当該贈与財産は、1,500万円を限度として、贈与税の課税価格に算入されない。

この記述は不適切です。
この制度は、2015年4月より始まりました。
この制度での非課税限度額は、1500万円ではなく、1000万円が正しいです。

贈与税の連帯納付義務

連帯納付義務の金額

2015年9月 FP技能士2級 学科 問52より

3.贈与者は、受贈者のその年中の贈与税額のうち、贈与財産の価額に対応する部分の金額について、贈与財産の価額に相当する金額を限度として、贈与税の連帯納付義務を負う。

この記述は適切です。
贈与税の連帯納付義務については、FP試験2級では初出題でした。
ここでは、2つの概念を理解してください。

1つ目は、連帯納付義務の制度についての理解です。
本選択肢のように、受贈者が贈与税を支払わない場合は、贈与をした人にもその責任が負わされるということです。
そもそも受贈者は贈与を受けたわけですから、税を払えないということは一般的にはないのですが、あり得るとすれば次のようなケースでしょう。

2つ目に理解すべき点は、連帯納付義務によって義務を負う納付金額についてです。
本選択肢に記述の通り、贈与者が納付義務を負う金額は、「贈与財産の価額に対応する部分の金額について、贈与財産の価額に相当する金額を限度として」となります。

例えば、受贈者Aさんに対して、BさんとCさんが次のように贈与したとします。

このとき、Aさんが全く贈与税を払わなかった場合、BさんとCさんに納付義務が発生してしまいます。
この場合のBさんが負う納付義務の額は、Aさんが支払うべき贈与税額の10分の1(贈与額合計1000万円のうちのBさん贈与分の100万円分)となります。さらに、Aさんの贈与税額の10分の1が、Bさん贈与額である100万円を超える場合は、その100万円が納付義務の上限となります。これが選択肢中の「贈与財産の価額に相当する金額を限度として」の意味に当たります。

実務上、贈与者側が贈与税を払うことはめったにないことですが、法律上はこのように連帯納付義務が課されれているという点を、理解しておきましょう。

受贈者の配偶者への連帯納付義務

2015年9月 FP技能士2級 学科 問52より

4.受贈者の配偶者(贈与者ではない)は、受贈者のその年中の贈与税額のうち、受贈財産の価額の2分の1に対応する部分について、受贈財産の価額の2分の1に相当する金額を限度として、贈与税の連帯納付義務を負う。

この記述は不適切です。
連帯納付義務のルールについては、前述の通りです。受贈者の配偶者が連帯納付義務を負うことはありません。

 


 


 

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