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労災保険

療養(補償)給付

労災病院や労災指定病院で、必要な治療を受けられる現物給付の制度です。疾病が治るまで、給付が受けられます。原則として労災病院や労災指定病院での現物給付の制度です。しかし、やむを得ず(特例的に)労災病院や労災指定病院以外の病院などで治療を受けた場合は、後日に労働基準監督署に請求すれば、医療費が還付されます。
業務災害の場合は自己負担はありませんが、通勤災害の場合は200円の自己負担があります。

アルバイトやパートの加入

2016年1月 FP技能士2級 実技(FP協会) 問31より

3.労災保険の適用を受ける労働者:
労災保険の適用事業に使用される労働者(アルバイト・パートタイマー等を除く)

この記述は不適切です。
労災保険では、正社員、パート、アルバイトの区別なく、労働時間の長短に関らず、労働者は自動的に加入することとなります。
ちなみに、雇用保険の方は、労働時間がある一定以上ある人だけを加入の対象としてもよいとされています。
この違いも理解しておきましょう。

労災の保険料率

2014年9月 FP技能士2級 学科 問5より

1.労働者災害補償保険の保険料は、企業の規模によって災害の発生率が異なることから、企業の従業員数に応じた労災保険率が定められている。

この選択肢は不適切です。
労災保険の保険率(保険料の計算で用いられる数値)は、企業の業種によって異なっていますが、従業員数によって違いは発生しません。
業種で保険率が異なるのは、業種によって災害の発生率が異なっているためです。

事故が起こりやすいとされる業種、たとえば、金属鉱業、水力発電建設業、林業などは、かなり高い保険率が設定されています。
ちなみに、FPと関連姓の高い金融業、保険業、不動産業は、非常に低い保険率となっており、上記金属鉱業などと比べると保険料率は1/30程度になっています。

通勤災害

通勤の逸脱または中断の考え方

通勤の途中で、通勤とは関係のない場所へ移動すると、原則としてそれ以後は通勤とはみなされなくなります。
通勤とみなされなくなると、何らかの事故にあっても、労災保険における通勤災害の対象外となってしまいます。
なので「通勤途中で寄り道して事故に遭うと、労災保険の対象外になる」などと世間では言われているのです。
これは労災保険上のルールであり、「通勤の逸脱または中断」といいます。

さて、この「通勤の逸脱または中断」には、例外が定められています。
通勤経路上において下記に該当する場合は、逸脱や中断がなかったものとして、取り扱われます。

  1. 日用品の購入その他これに準ずる行為
  2. 職業訓練、学校教育法第1条に規定する学校において行われる教育その他これらに準ずる教育訓練であって職業能力の開発向上に資するものを受ける行為
  3. 選挙権の行使その他これに準ずる行為
  4. 病院又は診療所において診察又は治療を受けることその他これに準ずる行為
  5. 要介護状態にある配偶者、子、父母、配偶者の父母並びに同居し、かつ、扶養している孫、祖父母及び兄弟姉妹の介護(継続的に又は反復して行なわれるものに限る。)

問題例

2015年1月 FP技能士2級 実技(FP協会) 問32より

(ア)自宅から会社へ向かう途中、風邪の治療のため(a)病院に立ち寄った後、通常の経路に戻ったところで転倒して負傷したときは、通勤災害と認められる。

この記述は適切です。上記の例外事項の4に該当するためです。

 

(イ)自宅から会社へ向かう途中、選挙権の行使のため(b)投票所に立ち寄った後、通常の経路に戻ったところで転倒して負傷したときは、通勤災害と認められる。

この記述は適切です。上記の例外事項の3に該当するためです。

 

(ウ)会社から自宅に帰る途中、夕食の買物のため(c)スーパーマーケットに立ち寄った後、通常の経路に戻ったところで転倒して負傷したときは、通勤災害と認められる。

この記述は適切です。上記の例外事項の1に該当するためです。

 

(エ)会社から自宅に帰る途中、友人と(d)映画館に立ち寄った後、通常の経路に戻ったところで転倒して負傷したときは、通勤災害と認められる。

この記述は不適切です。
上記の例外事項の1〜5のどれにも該当しないためです。

遺族補償年金

2012年9月 FP技能士2級 学科 問4より
2013年5月 FP技能士2級 学科 問4より
2014年1月 FP技能士2級 学科 問4より

4.遺族補償年金の支給額は、遺族補償年金の受給権者と生計を同じくする受給資格者の人数にかかわらず、一律である。

4の選択肢は不適切です。遺族補償年金の支給額は、受給資格者の人数によって異なるからです。受給資格者の人数が多いほど、遺族補償年金の額も増えていきます。

ちなみに、遺族補償年金の受給順位は配偶者、子(18歳に達する年度末まで)、60歳以上の父母、孫(18歳に達する年度末まで)、祖父母、一定要件を満たす兄弟姉妹の順となっています。しかし、受給資格者すべてに支給されるわけではなく、受給資格者のなかで最も高順位の人にだけ支給されます。
一方で受給資格者が一人もいない場合は、遺族補償一時金が遺族に支給されます。

遺族補償年金の場合、受給権を失っても次順位の者に受給権が移る転給制度があるのも特徴です。遺族基礎年金や遺族厚生年金には、この転給制度がありませんが、それとは対照的です。

業務上の死亡や、業務上の事故で障害者となった場合

被保険者が業務上死亡し、労災が認められた場合、遺族には遺族年金と労災給付が支給されます。
同様に、業務上において障害者となった場合、障害年金と労災給付が支給されます。

葬祭料と葬祭給付

2012年9月 FP技能士2級 学科 問4より

3.労働者が業務上の負傷または疾病により死亡した場合、葬祭を行う者に葬祭料が支給される。

3の選択肢は適切です。労災保険では、本選択肢のように葬祭料が支給される制度があるという点も理解しておきましょう。
それと、とても細かい点になりますが、業務上で死亡した場合には「葬祭料」と呼び、通勤時に死亡した場合には「葬祭給付」と呼びます。労災保険には様々な給付の制度がありますが、そのほとんどが、業務上の場合と通勤時の場合とで、給付の名称が異なっているのも特徴です。

労災保険の特別加入

2013年5月 FP技能士2級 学科 問4より

1.事業主は、常時使用する労働者数にかかわらず、労災保険に特別加入することができる。

この選択肢は不適切です。労災保険に特別加入できる事業主には、使用する労働者数についての制限があります。

労災保険は基本的に使用者が加入する保険です。しかし一定の条件を満たす事業主も加入することができ、これを特別加入と言います。

以下では、労災保険の特別加入について少し細かい点も含めて解説しています。

特別加入できるのは、次の事業主です。

このほかにも、海外派遣労働者も特別加入が認められています。

なお、一人親方の場合は、個人で労災保険に加入することはできず、業種ごとの組織団体を通して加入することになります。
また、特別加入者の通勤災害は、個人タクシー業者や個人貨物運送業者など一部の事業者には適用されません(自宅と事業所とが区別できないことから「通勤がない」とみなされるため)

特別加入者の労災保険からの給付は、一般の労災保険加入者の場合とは異なります。
一般の労災保険の加入者は、原則として治療に要した費用全額が保険給付されます。
一方で事業主の場合は、加入時に事業主が申請し、その後に都道府県労働局長が決定する「給付基礎日額」に基づく金額となります。
なお、保険給付にはいくつかの条件があり、一例として下記に該当する場合には保険給付を受けることができません。

特別加入者の労災保険料も、一般の労災保険加入者とは異なります。
一般の労災保険加入者は、賃金総額に保険料率(事業ごとに異なる率です)を掛け算して保険料を計算します。
ただし特別加入者の場合は、決定した給付基礎日額×365×(事業ごとに異なる率)で計算された保険料を支払うことになります。したがって、給付基礎日額が多いほど、保険料も高くなる仕組みになっています。

 


 


 

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