FP技能士3級2級の試験対策ポイントを、みんなで楽しく、そして濃密に学べる勉強会です。 FP技能士3級・2級合格勉強会

閉じる





 

閉じる

相続財産(不動産以外)の評価

このページでは、不動産以外の相続財産の評価についてまとめています。
不動産以外の相続財産の評価については、相続財産(不動産)の評価のページを参照してください。

相続税に関する用語

課税価格

相続財産から、非課税財産と債務を控除した額です。課税価格は、相続税の基礎控除額を控除する前の額です。

課税遺産総額

課税価格から、相続税の基礎控除額を控除した額です。この額が、相続税の計算の元となる金額となります。

課税時期

相続財産の評価にあたって、「課税時期」という言葉が出ます。
これは、相続開始の日、または贈与があった日のことをさします。

相続開始の日については、相続・遺産分割のページをご覧ください。

生命保険金の相続税非課税

相続人だけが、生命保険金の非課税適用の対象となる

2015年9月 FP技能士2級 実技(FP協会) 問37より

<問題文は省略>

問題文が長く、表形式であるため、ここでは解答を導くためのポイントを絞って解説します。

生命保険において、契約者と被保険者が同一の場合、被保険者が死亡したときに受け取る保険金は相続税の課税対象です。
これは3級でも学ぶ基本事項です。
ですから、本問の保険金はすべて相続税の対象となります。

ただし、受け取る保険金は、相続人の数×500万円までは非課税です。
本問の相続人は2人ですから、最大で1000万円までは非課税となり、相続税の評価額から減額することができます。
これも、3級で学ぶ基本事項ですね。

ところが、この「相続人の数×500万円」に含めてよい保険金は、受取人が相続人であるものに限られます。言い換えると、相続人でない人が受け取った保険金は、非課税の扱いにはならず、その全額を相続税評価額に計上しなくてはなりません。
本問は、3つの保険金受け取りがありますが、受取人が相続人であるかどうかを見分け、非課税の適用を受けられるものとそうでないものとに分けられたかどうかが、正誤のポイントとなります。

上記の観点で考えることを、忘れないようにしてくださいね。

収入保障保険の年金受給権の評価額

2015年9月 FP技能士2級 実技(きんざい生保) 問6より

1.Aさんが死亡した場合、妻Bさんが収入保障特約から受け取る年金は、相続税額の計算上は年金受給権として評価されます。当該年金受給権は『500万円×法定相続人の数』に係る非課税金額の規定の適用を受けることができませんので、一時金で受け取る定期保険特約等の死亡保険金と比較して、相続税額の計算上、不利になります

この記述は不適切です。
まず、最初の一文にある「相続税額の計算上は年金受給権として評価されます」は正しい記述です。
年金受給権は言い換えると、一括で受け取る場合に受け取れる保険金の額です。

例えば、収入保障特約で次の金額を保険金として受け取れる場合を考えます。

毎月15万円 × 20年(240か月) = 合計3600万円

このケースで保険金を一時金で受け取ると、3600万円より小さい金額となります。
仮に、その一時金が3000万円になる場合には、これが「年金受給権の額」として相続税評価額となるわけです。
毎月の受取金額の合計(この例だと3600万円)が相続税評価額となるわけではない点に注意してください。

続いて二つ目の文章を検証します。
この年金受給権は、『500万円×法定相続人の数』の非課税の対象です。ですので本記述は不適切と言えます。
収入保障特約も定期保険特約も、死亡と同時に受け取る保険金なので非課税の対象です。この観点では両社に有利/不利はないといえます。

上場株式・投資信託の評価

上場されている投資信託(ETF、REITなど)

上場株式と同じ扱いで評価額を計算します。

それ以外の投資信託

2013年1月 FP技能士2級 学科 問54より

4.証券投資信託(上場証券投資信託を除く)の受益証券の価額は、課税時期において解約請求または買取請求を行ったとした場合に証券会社等から支払いを受ける価額により評価する。

この選択肢は適切です。投資信託であっても上場されていないものは、課税時期に解約請求した場合に、証券会社から支払いを受けることができる価格を評価額とします。

債券の評価

2013年1月 FP技能士2級 学科 問54より

2.金融商品取引所に上場されている利付公社債の価額は、原則として、券面価額に源泉所得税相当額控除後の既経過利息の額を加えた金額で評価する。

この選択肢は不適切です。金融商品取引所に上場されている利付公社債の価額は、「最終価格に源泉所得税相当額控除後の既経過利息の額を加えた金額で評価」である点に注意が必要です。
本選択肢に記載の「券面価額に源泉所得税相当額控除後の既経過利息の額を加えた金額」で評価するのは、金融商品取引所に上場されていない利付公社債の場合です。

上場していれば毎日時価がわかるのでその時価(最終価格)を使い、そうでない場合は券面価額を使って相続税評価を計算する、と理解しておきましょう。

非上場株式の評価

類似業種比準価額の計算式

2014年1月 FP技能士2級 学科 問56より

下記の資料に基づくA社株式の1株当たりの類似業種比準価額として、最も適切なものはどれか。
<中略>

この問題に驚かれた人もいらっしゃるでしょう。
類似業種比準価額を求める問題は、過去に学科では出題されていませんし、試験対策テキストでも省略されているケースも多いです。ですので、自信をもって解けなかった方は少なかったと思います。
逆にきんざい中小事業主の実技を選択された方は、おなじみの問題だったので得点問題だったかもしれません。

類似業種比準価額の計算式は、あらかじめ決まっています。下記の計算式に適切な数値を当てはめれば、答えを出すことができます。

A×(b/B + c/C + d/D)÷5×斟酌率×P/50

A: 類似業種の株価
B: 類似業種の1株当たりの配当金額
C: 類似業種の1株当たりの年利益金額
D: 類似業種の1株当たりの純資産価額
b: 評価会社の1株(50円)当たりの年配当金額
c: 評価会社の1株(50円)当たりの年利益金額
d: 評価会社の1株(50円)当たりの純資産価額
斟酌率(しんしゃくりつ と読みます):大会社=0.7、中会社=0.6、小会社=0.5
P: 1株当たりの資本金の額

この計算式で評価するのは、上場していない会社の株式です。
たとえば、社長である父が亡くなり、その息子が社長を継いで経営権を継承するときに、その会社の株を父から相続することになります。
このとき、その会社の株の評価額を上記計算式に当てはめて計算し、相続税の計算が行われるのです。

特に儲かっている会社の株は、上記計算式に当てはめると高値で評価される傾向にあります。ですのでこの株の評価をいかに下げて円滑に事業承継するかが、高齢経営者にとって大きな課題です。
最近では、様々な税理士事務所が、このテーマで社長を顧客として獲得しようと頑張っています。時に億単位のお金が動くビジネスですので、この世界に入り込もうと考えるFPも増えてきています。
(2級の知識では実務上不足するので、1級またはCFPまで取得することが望ましいです)

土地保有特定会社の判定方法

2012年1月 FP技能士2級 学科 問57より

土地保有特定会社である会社は、その株式の評価は純資産価額方式で行います。

土地保有特定会社の定義は、会社の総資産の相続税評価額のうち、土地の価額が以下の割合となっている会社です。

株式保有特定会社の判定方法

株式保有特定会社である会社は、その株式の評価は純資産価額方式で行います。

株式保有特定会社の定義は、会社の総資産の相続税評価額のうち、株式資産の価額が大会社の場合で25%以上、中小会社の場合で50%以上の会社です。

贈与税・相続税の納税猶予の特例

贈与税・相続税の納税猶予の特例のページを参照してください

遺留分に関する民法の特例

遺留分に関する民法の特例のページにまとめています。

香典の扱い

2012年1月 FP技能士2級 学科 問55より

被相続人の葬儀において受け取った香典のうち、社会通念上相当の金額までの範囲であれば、非課税財産として取り扱います。社会通念上相当の金額を超えた部分には、贈与税が課税されます。

なお、香典費用が原則として非課税であるため、香典返しの費用は、相続税の債務控除として取り扱うことはできません。

墓石の未払い代金は相続税の債務控除になるか

2014年1月 FP技能士3級 学科 問27より

相続税の課税価格の計算において,被相続人が生前に購入した本人の墓石の未払代金は,債務控除の対象となる。

この記述は不適切です。お墓の未払い代金は、債務控除の対象とはなりません。これに対して、未払いの葬儀費用は債務控除の対象となります。
お墓と葬儀とで扱いが異なる、という点を理解しておきましょう。

なお、生前に購入した墓石は、相続税における非課税財産として取り扱われます。
ですので実務上、お墓は生前に購入しておいた方が、相続税の節税になります。お墓の金額分だけ、相続財産が減るからですね。

抵当権、連帯保証

2014年1月 FP技能士2級 学科 問55より

1.抵当権は、主たる権利の価値を担保し、独立して財産を構成しないものであることから、相続税の課税対象とならない。

この選択肢は適切です。
抵当権は、それ自体は金銭的価値が具体化していない権利ですので、課税対象ともなりません。
抵当権をかけられた側にも、債務控除の対象にはなりません。

同様に「独立して財産を構成しない」ものの例として、他に連帯保証があります。これも、それ自体は債務控除・相続財産の対象になりません。

支給期の到来していない給与

2014年1月 FP技能士2級 学科 問55より

3 .相続開始時において支給期の到来していない被相続人に対する給料は、退職手当金等に該当せず、本来の相続財産として相続税の課税対象となる。

この選択肢は適切です。かなり細かい点を問う問題ですね。この選択肢の答えが明確でなくても、他の選択肢から消去法で正解を導ければ問題ないでしょう。

「支給期の到来していない被相続人に対する給料」とは何でしょうか?
具体例を挙げて説明しますと、ある月(その月の1日〜月末)までの労働に対する給与を、その月の月末に支給を受けていたとします(そういう給与支払いルールの会社があるとします)。
この場合、月の途中で死亡した場合(例えば10日に死亡した場合)、その月の1日〜10日までの労働に対する給与が、「支給期の到来していない被相続人に対する給料」となります。本来ならその月の月末に受け取れるはずの給与ですね。

この給与は、通常の相続財産とみなされ、相続税の対象となります。給与は原則として所得税の課税対象です。しかし支給期の到来していない給与は、所得税は非課税の取り扱いとなり、相続税の課税対象となるのです。

この給与は、死亡退職金の扱いにはなりません。死亡退職金は、通常の給与とは別に、死亡に伴って支払われる財産のことを指す点に注意してくださいね。

死亡退職金・弔慰金

弔慰金に対する相続税の非課税限度額

2016年5月 FP技能士2級 学科 問20より

1.従業員等の死亡により会社が弔慰金規程等に基づき弔慰金を支払う際、業務外の事由による死亡の場合には、当該従業員等の死亡当時における賞与以外の普通給与の3年分に相当する金額まで損金に算入することができる。

この記述は不適切です。

弔慰金に関して、死亡事由と損金算入額の関係は次のようになっています。

この金額は、死亡退職金の相続税の非課税限度額と同じとなっています。
上記の内容を理解しておきましょう。これと照らし合わせれば、本記述が不適切であることが分かります。

ちなみに、弔慰金と、死亡退職金は、税務上は別のものとして取り扱われます。
弔慰金と死亡退職金はそれぞれ、支払う会社側は損金算入可能で、受け取る遺族側には相続税の非課税が適用されます。

しかし、弔慰金と死亡退職金とを会社の規程として明確に分けていない場合には、それらをひっくるめて税務署は「死亡退職金」とみなすことがあります。
したがって、弔慰金と死亡退職金の非課税枠を有効に活用するためにも、弔慰金の位置づけを会社の規程で定めておくことが大切となります。

役員も従業員も対象

2013年5月 FP技能士2級 学科 問60より

3.経営者の業務外死亡による弔慰金として遺族が受け取った「経営者死亡時の報酬月額×6ヵ月分」相当額までの金額は、実質的に退職金に該当すると認められるものを除き、相続税の課税対象とならない。

この選択肢は適切です。従業員の場合に限らず、経営者の場合も、死亡退職金及び弔慰金の非課税額は次のとおりです。

退職金の支給時期

2015年5月 FP技能士2級 学科 問56より

次のうち、相続税の課税対象とならないものはどれか。

2.被相続人の死亡により相続人が取得した被相続人に支給されるべきであった退職手当金で、被相続人の死亡から3年を経過した後に支給が確定したもの

この記述は適切です。

死亡後、3年以内に支給が確定した役員退職金は、みなし相続財産として相続税の課税の対象となります。なお、「支給の確定」が3年以内という規定である点に注意してください。「3年以内に支払われたかどうか」という支給時期のお話ではありません。

なお、死亡3年経過後に確定した死亡退職金は、その退職金を遺族が受け取るものとみなすため、受け取る遺族に対する一時所得とみなし、所得税の課税対象となります。

退職所得控除額は関係ない

2014年1月 FP技能士2級 実技(FP協会) 問37より

和代さんは、雅敏さんの勤務先のMR株式会社から平成25年中に死亡退職金1,800万円を受け取った。この死亡退職金に対する税務上の取扱いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
なお、死亡時点における雅敏さんのMR社における勤続年数は29年10ヵ月である。

4.死亡退職金1,800万円は相続税の課税対象となるが、非課税限度額以下であるため相続税は課税されず、所得税および住民税についても確定申告をする必要はない。

問題文に「勤続年数は29年10ヵ月」とあるので、「800万円+70万円×10年=1500万円」を非課税限度額と考えた方がいたかもしれません。しかしこれは生存している人が受け取る退職金の場合であり、退職所得の時に使う計算式です。退職所得は、相続税ではなく所得税の概念です。

問題文にあるように「死亡退職金」は、死亡に伴って支払われる退職金のことです。この場合は死亡退職金は相続税の課税対象となり、所得税の課税対象とはなりません。
ですので、そもそもこの場面で「800万円+70万円×10年」の考え方を持ち出すこと自体が、間違いなのです。そう考えてしまった方もいると思いますので、惑わされないようにしてくださいね。

もっとも、「800万円+70万円×10年」は非課税限度額ではなく、「退職所得控除額」という用語で説明すべきです。所得税と相続税とで用語が異なりますが、受験者の皆様にとっては引っかかりやすい点でもあるので注意してくださいね。

退職金規定を作成する意義

2014年1月 FP技能士2級 学科 問60より

4.会社は、役員死亡退職金や弔慰金について、それぞれの金額の計算根拠等を定めた役員退職金規程や弔慰金規程を作成しておくことが望ましい。

この選択肢は適切です。これを読んでも、なんとなく正しそうなイメージがありますよね。
でも、なぜ作成しておくことが望ましいのか、その理由を説明できますでしょうか?

そこで以下では、作成しておくことが望ましい理由についてまとめています。
試験の出題範囲から外れるお話ですので、丸暗記は不要です。ただ「そういう背景があるんだ」ということを知り、納得感を深めて理解して下さいね。

役員死亡退職金は原則として法人税法上、損金算入となります。しかしその金額が過大である場合には、過大な部分は損金不算入として扱われます。
同様に、弔慰金も社会通念上、適当な金額であれば全額相続税の非課税財産として扱われます。しかしその金額が過大である場合には、過大な部分は相続税の課税対象となります。

ところで、「過大かどうか」をどこで判断するのかが、実務上問題になるケースもあります。そこで、その基準を作るために、それぞれの金額の計算根拠等を定めた役員退職金規程や弔慰金規程を作成しておくことが重要なのです。

法人役員の退職金は、一般的に、下記の金額までは損金算入可能と言われています(用語、算式の意味まで踏み込む必要はありません)
・最終報酬月額×役員在任年数×功績倍率

功績倍率は、業種や会社の規模により多少の変動がありますが、多くの場合1.5〜3.0程度の数字とされています。この功績倍率を役員退職金規程であらかじめ定めておきます。
同様に、弔慰金の金額も弔慰金規程で定めておきます。

そしてこの定めたとおりに支払いを続けることで、税務署も「適正な金額で運用している」と見なしてくれるようになるのです。これに反して、自社で定めた基準を崩して多く支払うと、その部分が「過大だ」と税務署に言われても、反論ができませんよね。
対外的な証拠を作るためにも、やはり基準となる規程を定めておくことが望ましいといえるのです。

もっとも、これらの規定で誰もが非常識だと感じる金額を支払うことを規定していれば、その限りではありません。例えば、天下りした人がたいした仕事をこなしていないのに、勤務期間1年につき1億円もの死亡退職金が払われる規程など・・・。

特定の寄付財産は非課税

2012年1月 FP技能士2級 学科 問55より

相続や遺贈によって財産を取得した者が、国、地方自治体、公益法人などに財産を寄付した場合、その財産は相続税の非課税財産として取り扱います。

無体財産の権利の取扱い

2012年1月 FP技能士2級 学科 問55より

特許権、商標権、著作権、鉱業権などの権利を、総称して「無体財産の権利」または「無形財産の権利」といいます。
無体財産の権利も、税法上は金銭的価値を持つ財産として取り扱います。
したがって、これらの権利を贈与した時には贈与税の課税対象となり、相続した時には相続税の課税対象となり、譲渡した場合には譲渡所得として所得税の課税対象となります。

一身専属権に対する相続税の課税について

2016年5月 FP技能士2級 学科 問55より

1.相続または遺贈によって取得した財産のうち、被相続人に帰属する一身専属権は、相続税の課税財産とならない。

この記述は適切です。
なかなか難しい点を突いてきた問題ですね。

「被相続人に帰属する一身専属権」とは、その被相続人だけが有する権利のことです。
被相続人の死亡により、その権利は消滅し、相続によっても引き継がれない権利です。

「被相続人に帰属する一身専属権」で有名な具体例を、次の通り列挙します。
一身専属権に対するイメージを固める際に、参考にしてくださいね。

一身専属権は、そもそも相続財産とはならないものであるため、相続税の課税財産ともなりません。

 


 


 

↓メールマガジンもご登録下さい。受験案内、試験勉強のコツ、過去問解説、今後の勉強会の開催案内、その他FP試験の合格に役立つ情報をたくさんお届けしています!

 

 


▲このページ一番上に戻る