FP技能士3級2級の試験対策ポイントを、みんなで楽しく、そして濃密に学べる勉強会です。 FP技能士3級・2級合格勉強会

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各種所得控除

社会保険料控除

天引きされた介護保険料の、社会保険料控除

2014年9月 FP技能士2級 学科 問34より

2.納税者と生計を一にする配偶者(66歳)が受け取っている公的年金から徴収されている介護保険料は、納税者の社会保険料控除の対象となる。

この選択肢は不適切です。
本選択肢は、納税システムにも踏み込んだ内容となっており、正確な理解をもって解答できた受験者は少ないと思われます。
順を追って、説明していきます。

まず、本選択肢から離れた内容となりますが、「納税者と生計を一にする親族(配偶者含む)の社会保険料の支払いは、納税者の社会保険料控除の対象になる」という考えは正しいです。例えば、妻の介護保険料を夫が支払った場合、夫側で社会保険料控除の適用になるという意味です。
これは多くのFP試験対策テキストに書かれています。したがってこの理解から、本選択肢を適切と考えてしまった受験者も多かったと思われます。

しかし、本選択肢は公的年金からの直接的に控除され、徴収される社会保険料の話です。
実はこの場合は、配偶者の口座に入金されるお金(すなわち配偶者が保有する資金)から直接引き落とされることから、配偶者が支払ったとみなされるのです。納税者が支払ったとはみなされないので、本選択肢は不適切、といえるのです。

非常に細かい点ですが、余裕があればこの点も理解しておきましょう。

以下は、本選択肢に関する補足情報です。

通常、年金受給者にかかる社会保険料(介護保険料、国民健康保険料、後期高齢者医療制度保険料)は、その者が受給する年金額から徴収されます(要するに、年金からの天引き)。これを、特別徴収と言います。
しかし、受給年金額が年18万円未満の場合には、市区町村で手続きを行うことで、特別徴収から口座振替に切り替えることができます。
口座振替であれば、生計一の親族の社会保険料を納税者が支払うことで、それを納税者の社会保険料控除の対象にすることができます。

少々説明が長くなりましたが、日本の納税システムにおいては「誰が支払ったのか」ということがかなり細かく規定されています。ややこしいですね。

生命保険料控除

介護保険料控除や個人年金保険料控除を含む、生命保険料控除については、生命保険料控除のページを参照してください。

医療費控除

医療費控除のページをご覧ください。

配偶者控除・配偶者特別控除

控除対象配偶者とは

2012年5月 FP技能士3級 学科 問16より

【問題】
所得税における「控除対象配偶者」とは,居住者である納税者と生計を一にし,かつ,合計所得金額が103万円以下である配偶者をいう。

【解説】
答えは×で、「103万円以下」を「38万円以下」に直すと、正しい文章となります。
なお、控除対象配偶者とは、配偶者控除の対象となる配偶者のことです。配偶者控除の対象という意味であり、配偶者特別控除の対象という意味ではない点に注意が必要です。

妻の年収の壁

年収103万円の壁、130万円の壁などと言われることがあります。これは、妻がこの年収に達することで、妻または夫の負担が増えることを意味しています。具体的には、社会保険料の支払額が増えたり、税金がより多くかかるようになるのです。

詳細は、妻の年収の壁のページをご覧ください。

1000万円以上の所得でも配偶者控除は受けられる

2013年9月 FP技能士2級 学科 問35より

3.納税者の合計所得金額が1,000万円を超える場合、配偶者の合計所得金額の多寡にかかわらず、配偶者控除、配偶者特別控除のいずれも適用を受けることができない。

選択肢3は不適切です。納税者の合計所得金額が1,000万円を超える場合、配偶者の所得が38万円以下であれば配偶者控除は適用されます。しかし、配偶者の所得が38万円を超えた場合の配偶者特別控除は、適用されません。

引っかかりやすい点ですが、次の2点もしっかり理解しておいてくださいね。

生計一要件について

2015年9月 FP技能士2級 学科 問35より

2.生計を一にしていない配偶者であっても、合計所得金額が38万円以下であれば、配偶者控除の対象となる。

この記述は不適切です。
配偶者控除は、合計所得金額に関係なく、生計一の配偶者である場合にのみ、対象となります。
こういう問われ方をすると、迷ってしまう人も出てしまいますね。

ちなみに配偶者特別控除も、生計一の配偶者である場合にのみ、対象となります。

扶養控除

扶養控除、配偶者控除の対象時期

2013年5月 FP技能士2級 学科 問35より
2015年5月 FP技能士2級 学科 問35も類題

2.年の途中で死亡した控除対象扶養親族については、納税者はその年の所得に係る扶養控除の適用を受けることができない。

この選択肢は不適切です。ちょっと細かいルールについて問う問題でしたね。
扶養控除、配偶者控除、配偶者特別控除を適用できるかどうかは、原則としてその年の12月31日時点によって判断をすることになっています。しかしこれには例外があります。

まず、本選択肢のように、扶養親族が年の途中で死亡した場合には、その時点において判断をします。したがって、生計一の親族が毎年高額な所得を得ている人物であっても、死亡時点での所得が38万円以下であれば、配偶者控除や扶養控除を適用することができます。
もう一つの例外は、納税者が死亡したときです。この時は納税者の死亡時点の状況において、控除対象者かどうかの判断を行うことになります。

養子に対する扶養控除

2015年1月 FP技能士2級 学科 問35より

4.扶養控除の対象となる扶養親族はその年1月1日の現況によって判定されるため、年の途中で養子(18歳)となった者はその年分の扶養控除の対象とはならない。

この選択肢は不適切です。
扶養親族の判定は、12月31日の現況によって判断します。したがって年の途中で養子となれば、その年の12月31日には扶養控除における親族要件を満たすので、扶養控除の対象となります。
逆に、養子縁組を解消した場合は、12月31日時点で扶養控除の親族要件を満たさなくなるため(いわゆる赤の他人とみなされ)、扶養控除の対象外となります。

寄付金控除

寄付金控除を受けるには確定申告が必要

2013年1月 FP技能士2級 学科 問35より

3.寄附金控除は、給与所得者であっても、年末調整においてその適用を受けることはできない。

この選択肢は適切です。寄付金控除は年末調整ではなく、確定申告により行う必要がある点を理解しておきましょう。

特定寄付金における寄付金控除

2016年9月 FP技能士2級 学科 問34より

3.寄附金控除の控除額は、その年中に支出した特定寄附金の額のうち、その年分の総所得金額等の合計額の40%相当額までの金額から4,000円を控除した金額である。

この記述は不適切です。
4000円を2000円に直すと、正しい記述となります。
特定寄付金とは、地方自治体や公益法人などへの寄付のことを指します。私たちに身近なふるさと納税も、特定寄付金とみなして取り扱うため、寄付金控除の対象となります。

雑損控除

詐欺被害の場合

2013年9月 FP技能士2級 学科 問35より

1.納税者が詐欺の被害に遭ったことにより生じた損失の金額は、雑損控除の対象となる。

選択肢1は不適切です。詐欺や恐喝による被害は、雑損控除の対象とはなりません。

ここでは、雑損控除について広く解説をします。

雑損控除を受けられる対象となる資産は、住宅、家具などの日常生活に必要な資産です。
日常生活で必ずしも必要でない別荘や、事業用の資産、1組または1個の価額が30万円を超える書画、骨董品、貴金属などは対象とはなりません。

自然災害、盗難による被害だけでなく、シロアリなどの害虫退治費用、豪雪地帯の雪下ろし費用も控除の対象とされています。
ただし、詐欺被害や、恐喝による被害は、雑損控除の対象外です。詐欺と盗難では、雑損控除の対象となるかどうかが異なります。この細かい点にも注意してくださいね。

雑損控除を受けるためには、確定申告が必要です。
その際、災害の場合は、消防署が発行する罹災証明書が必要になります。盗難の場合には、警察署が発行する被害届出証明書が必要になります。
災害に関連した支出の領収書があれば、それも控除の対象となります。

災害減免法と雑損控除

2014年9月 FP技能士2級 実技(きんざい損保) 問4より

3.「仮に,Aさんが新築住宅を購入し,その新築住宅が火災によって損害を受け,その損害額(保険金,損害賠償金等を差し引いた残額)が時価の3分の1以上になった場合,一定の要件を満たせば,災害減免法による所得税の税額の減免を受けることができます」

この記述は不適切です。
本文の「3分の1以上」を「2分の1以上」に直すと、正しい文章となります。

類似の制度として、所得税の雑損控除があります。
どちらも、災害にあった場合に税金額を軽減することができる制度ですが、違いもあります。
違いも含めて、災害減免法と雑損控除について説明します。

災害減免法は、税額控除です。
雑損控除は、所得控除です。

災害減免法は、災害にあったときに適用を受けられますが、盗難被害に遭った場合には適用を受けられません。。
雑損控除は、災害以外に盗難の場合にも、その適用を受けられます。

災害減免法は、住宅と家財が時価の2分の1以上の損失を被った場合に適用を受けられます。
雑損控除は、損害額が「5万円と総所得額の10%のいずれか少ないほう」以上の場合に適用を受けられます。

災害減免法は、その年の所得が1000万円以下の場合に適用を受けられます。
雑損控除は、所得の多少に関係なく、適用を受けられます。

災害減免法は、税額の控除を翌年に繰り越すことはできません。
雑損控除は、最大3年間、控除を繰り越すことができます。

なお、雑損控除と災害減免法は、同時に適用を受けることはできません。
いずれか一方を選択することとなります。実務上は、どちらが税額軽減額が大きいかを判断の上、選択することとなります。

障害者控除

対象となる親族の範囲

2014年9月 FP技能士2級 学科 問34より
(2015年5月 FP技能士2級 学科 問35も類題)

3.納税者が障害者に該当する場合のほか、納税者の控除対象配偶者や扶養親族が障害者に該当する場合にも、その納税者は障害者控除の適用を受けることができる。

この選択肢は適切です。
障害者控除の出題頻度は低いですが、過去にも出題されていますので、しっかりと押さえておきましょう。

まず言葉の定義ですが、「控除対象配偶者」とは、配偶者控除を受けられる対象の配偶者、という意味です。

本選択肢の通り、納税者本人だけではなく、控除対象配偶者または扶養親族が障害者に該当する場合も、障害者控除の適用を受けられます。障害者控除の額は、次の通りです。

なお、障害者控除は、扶養控除の適用がない16歳未満の扶養親族を有する場合においても適用されます。
さらに、扶養親族が障害者に該当する場合は、扶養控除と障害者控除は共に適用を受けられます。
同様に、控除対象配偶者が障害者に該当する場合も、配偶者控除と障害者控除は共に適用を受けられます。

以上のように、障害者控除は他の控除と組み合わせて適用を受けられるという点も、理解しておきましょう。

障害者控除の額

障害者一人につき、障害者控除の額が算定される点にも注意してください。
例えば納税者と控除対象配偶者がともに「一般の障害者」に該当する場合には、障害者控除の額は27万円+27万円=計54万円となります。

寡婦控除と寡夫控除

寡夫控除

2016年9月 FP技能士2級 学科 問34より

2.その年分の合計所得金額が500万円を超える者は、寡夫控除の適用を受けることができない。

この記述は適切です。
寡夫控除の適用を受けるには、次の3つの要件を全て満たす必要があります。

この要件に照らし合わせると、本記述は適切と言えます。
なお、寡夫控除の適用を受けられる場合、27万円の所得控除を受けられます。

寡婦控除

ちなみに類似の制度として、「寡婦控除」があります。
夫側と妻側とで、似ているようで多少の違いがありますので、併せて解説します。

寡婦控除の適用を受けるには、次の要件Aまたは要件Bのいずれかの一方を満たす必要があります。

<要件A>
次の条件をすべて満たすこと
・夫と死別または離婚し、その後婚姻をしていない
・扶養親族、または生計を一にする子がいる。ただしこの場合の子は、他の人の控除対象配偶者や扶養親族になっていないこと。

<要件B>
次の条件をすべて満たすこと
・夫と死別し、その後婚姻をしていない(離婚は要件に含まれていない)
・合計所得金額が500万円以下

寡婦控除の方が要件は複雑ですが、適用条件の範囲は広くなっています。
寡婦控除の場合も、27万円の所得控除を受けられます。

特定の寡婦控除

さらに、寡婦控除には「特定の寡婦控除」という制度もあります。これに該当すると、所得控除の額が35万円になります。
特定の寡婦控除は、次の要件を全て満たした場合に適用されます(上記普通の寡婦控除よりも要件は厳しくなっています)

 

 


 


 

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