FP技能士3級2級の試験対策ポイントを、みんなで楽しく、そして濃密に学べる勉強会です。 FP技能士3級・2級合格勉強会

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不動産の譲渡に関する税金

取得費

土地取得費の「5%ルール」について

2014年9月 FP技能士2級 学科 問48より

3.譲渡した土地の取得費が譲渡収入金額の5%相当額を下回る場合、譲渡収入金額の5%相当額をその土地の取得費とすることができる

この選択肢は適切です。
要するに、実際の土地の取得費と、譲渡収入金額の5%と、どちらか得になる方を選択してもよい、ということなのです。
土地の取得費が不明の場合にこの5%ルールが用いられますが、取得費が明確な場合でも適用できることを覚えておきましょう。

譲渡費用

譲渡費用に該当するもの

譲渡費用に該当しないもの

【注意】固定資産税は、譲渡所得の場合は譲渡費用に含まれません。ただし、不動産所得の場合は必要経費となります。

居住用財産の3000万円の特別控除

2015年5月 FP技能士3級 学科 問25より

「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」の適用を受けるためには,適用を受けようとする者のその年分の合計所得金額が3,000万円以下でなければならない。

この記述は誤りです。
3000万円の特別控除の特例の適用にあたり、所得の要件はありません。

この特例を適用するには、いくつもの要件があります。
皆様がお持ちのテキストには、その要件がまとめて書いてあると思います。
ここでそのすべてを紹介しませんが、一通りお持ちのテキストで勉強しておきましょう。

特定の居住用財産の買い替えの特例

制度の概要

譲渡した年の1月1日の時点で、所有期間が10年を超える居住用財産の譲渡に対して利用できます。
譲渡した年のよく年末までに、買い替えた物件に対して居住の用に供する見込みがある場合に、利用できます。

「買い替え資産の取得金額≧譲渡金額」となった場合には、譲渡がなかったものとして課税が繰り延べられます。
「買い替え資産の取得金額<譲渡金額」となった場合には、この金額の差額分に対して譲渡があったものとして、課税されます。

買い替えた資産の取得費は、譲渡した資産の取得費を引き継ぎます。
ただし、取得時期は、買い替えた時期に更新されます。

住居用財産を譲渡した場合の3000万円の特別控除とは、併用することができません。
居住用財産の軽減税率の特例とは、併用することができません。

適用の要件

2013年9月 FP技能士3級 実技(きんざい 個人資産) 問11より

(特定居住用財産の買換えの特例について、)本特例の適用を受けた場合,買換資産の取得価額に対応する部分について譲渡益の( 1 )相当分の課税を繰り延べることができる。本特例の適用を受けるための主な要件は,以下のとおりである。

〈主な適用要件〉
・譲渡資産の対価の額が( 2 )以下であること
・譲渡資産を所有している期間が,譲渡した日の属する年の1月1日現在において( 3 )超であること
・譲渡資産である住宅に居住している期間が,( 3 )以上であること

正解の選択肢は、1の「1:100% 2:1億円 3:10年」です。

※注:
出題当時は(2)の答えは1億5000万円でしたが、平成26年1月1日より1億円に改正されています。

特定居住用財産の買換えの特例については、3級試験では過去に出題されたことがありません。2級ではたびたび出題されているものですが、3級受験者にとっては難問だったかと思います。

通常、不動産を買い替えた時、売却した不動産(譲渡資産と言います)に譲渡所得が発生することがあり、その場合には納税が必要となります。したがって、新たに買う不動産(買替資産と言います)の購入金額と、売却時に発生する税金額とを用意する必要があります。
しかしこの特例を使うと、売却時に発生する税金額を繰り延べることができるので、買換えの時にはその税金を支払わなくてもよいというメリットがあります。
ただし、繰延された税金額は、新たに買った不動産を売却するときに、支払うことになります。税金が免除されるのではなく、後で支払うことになる(繰り延べられる)という点に注意してください。

この買換えの特例の適用を受けるためには条件があり、それが本問で問われています。買替えの特例について学習するときには、本問で出題された内容をしっかり理解しておくことが大切です。

床面積と築年数の要件

2015年1月 FP技能士2級 実技(個人資産) 問11より

特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例に関して、

(2)に入る言葉は「50m2」、(3)に入る言葉は「25年」です。
これは「特定の居住用財産の買換えの場合の長期譲渡所得の課税の特例」における適用要件であり、暗記事項ですね。hなかなか細かい点ですが、対策としては覚えるしかありませんので、余裕があればここまで覚えておきましょう。

また、この特例は、譲渡益に対する課税を将来に繰り延べるものであり、譲渡益を非課税にしてくれるものではありません。この点も理解しておきましょう。

ちなみに、この特例には、その他いくつもの要件があります。下記の点が出題されやすいですので、併せて覚えておきましょう。

譲渡所得の計算式

譲渡所得 = 収入金額 − (取得費および譲渡費用)

収入金額 = 譲渡資産の譲渡価額 − 買い替え資産の取得価額

取得費および譲渡費用 = (譲渡資産の取得費+譲渡費用) × (譲渡資産の譲渡価額ー買い替え資産の取得価額) ÷ 譲渡資産の譲渡価額

なお、「買い替え資産の取得金額<譲渡金額」の場合には、上記の式の「譲渡資産の譲渡価額 − 買い替え資産の取得価額」は0とみなします。この場合、収入金額も、取得費及び譲渡費用も、計算すると0となります。

固定資産の交換の特例について

概要

本格的に固定資産の交換の特例が出題されたのは、今回が初めてです。
1級やCFPでは定番ですが、2級試験のテキストには詳しいことがほとんど載っていません。
不動産取引では実務上、活用するケースもある制度ですし、今後の試験でも出題される可能性はあります。

さて、2人の間で不動産などの資産を交換する取引をした場合、原則的にはお互いに同じ金額で売買をしたものとみなして、双方に譲渡所得が課税されます。
しかしこの特例を使うと、資産を交換した際に発生する譲渡所得を繰り延べることができる点がメリットとされています。
(税の免除ではなく、税の支払時期を後ろにずらす効果がある特例です)

所有期間の要件

2015年9月 FP技能士2級 学科 問48より

1.交換譲渡資産も交換取得資産もそれぞれ所有期間が1年以上でなければ、本特例(固定資産の交換の特例)の適用を受けることはできない。

この記述は適切です。
交換する2つの資産は、ともに所有期間が1年以上でないと、この特例を受けられないということになります。

土地と借地権の交換

2015年9月 FP技能士2級 学科 問48より

2.土地と借地権の交換の場合は、本特例(固定資産の交換の特例)の適用を受けることはできない。

この記述は不適切です。
固定資産の交換の特例は、土地と土地の交換、建物と建物の交換、というように、同種の資産の交換が条件となります。
本選択肢にある借地権は、土地の扱いとなるため、土地と借地権は同種の資産とみなし、交換をすることができます。

販売用の土地には適用できない

2015年9月 FP技能士2級 学科 問48より

3.交換取得資産が、不動産業者が販売のために所有している土地(棚卸資産)の場合は、本特例(固定資産の交換の特例)の適用を受けることはできない。

この記述は適切です。
販売目的の資産同士では、固定資産交換の特例は適用できません。
この場合は、素直にお互いに売買をすることとなり、お互いに譲渡所得が発生することとなります。

時価の差額、交換差益について

2015年9月 FP技能士2級 学科 問48より

4.交換譲渡資産の時価と交換取得資産の時価との差額が、これらの時価のうちいずれか高い方の価額の20%以内でなければ、本特例(固定資産の交換の特例)の適用を受けることはできない。

この記述は適切です。
交換する2つの資産が、きっちり同額の価値である必要はありません。本選択肢の通り、高い方の価格の20%以内であれば、その差額を現金精算することで、本特例を適用できます。
例えば、800万円の建物と、1000万円の建物を交換する場合にも、固定資産の交換の特例は使えるということです。

立体買換えの特例について

2013年9月 FP技能士2級 実技(きんざい 個人資産) 問11より

いわゆる「立体買換えの特例」の要件を満たす場合には,AさんはX土地の譲渡に関し,譲渡所得の金額の計算上,譲渡益の100%相当分の課税の繰延べが可能である。

この記述は適切です。立体買換えの特例は1級学科試験でたまに出題されますが、今回2級でも出題されました。立体買換えの特例について記載のあるFP試験対策テキストはあまりありませんので、悩んだ受験者も多かったのではないでしょうか。

立体買換えの特例とは、主に不動産の等価交換方式の際に用いられる特例です。下記の条件を満たした場合に利用できます。

以上の条件を満たすと、譲渡した土地から得られた譲渡益について、その譲渡所得を100%繰延することができます。この100%繰延は、居住用建物の買い替え特例の場合と同様と覚えましょう。
したがって、この問題の記述は「適切」となるのです。

この買換えは、土地と土地の買換えではなく、また建物と建物との買換えでもなく、土地とその上に立つ建物との買換えであることから、「立体買換えの特例」と名付けられていると考えれば、理解しやすくなりますね。

居住用財産の譲渡損失

居住用財産の譲渡損失が発生しても、税の還付は受けられない

2016年1月 FP技能士2級 学科 問34より

4.居住用財産を譲渡したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、所定の要件を満たせば、その損失が生じた年の前年に繰り戻して、前年分の所得税の還付を受けることができる。

この記述は不適切です。
居住用財産の譲渡損失に対しては、それ以降の年の所得と損益通算する繰り越し控除の制度があります。しかし繰戻還付の制度はありません。
繰戻還付と言えば、青色申告者の損失繰戻還付がありますが、これと混同しないよう注意してくださいね。

交換・買い替え・取得の特例に伴う取得日と取得費

不動産に関して、様々な交換や買い替えの特例があります。
それらの特例を適用したり、また贈与や相続によって取得した不動産の、取得日と取得費を引き継ぐかどうかが試験で問われることがあります。
引き継ぐかどうかについて、下記の表のとおりまとめています。

特例の種類
(取得の方法)
取得日 取得費
特定居住用財産の買換えの特例 引き継がない
(買替え時期で更新)
譲渡した資産の取得費を
そのまま引き継ぐ
特定事業用資産の買換えの特例 引き継がない
(買換え時期で更新)
課税繰り延べ部分
(買換え部分)の
取得費を引き継ぐ
固定資産の交換の特例 引き継ぐ 譲渡した資産の取得費を
そのまま引き継ぐ
収用等に伴い代替資産を
取得した場合の課税の特例
引き継ぐ 譲渡した資産の取得費を
そのまま引き継ぐ
立体買換えの特例 引き継がない
(買換え時期で更新)
買換え部分の
取得費を引き継ぐ
贈与による取得 引き継ぐ 引き継ぐ
相続による取得 引き継ぐ 引き継ぐ

この表を丸暗記してもよいですが、下記のとおり覚えたほうが楽です。

各種特例に関する、所有期間の整理

頻出事項(受験者は暗記すべき事項)


特例の種類
(取得の方法)
所有期間要件
3000万円の特別控除 なし
長期譲渡所得の課税の特例
(いわゆる軽減税率の特例)
譲渡した年の1月1日において
所有期間が10年以上
特定居住用財産の買換えの特例 譲渡した年の1月1日において
所有期間が10年以上
居住用財産の譲渡損失の
損益通算および繰越控除
譲渡した年の1月1日において
所有期間が5年以上

試験で出題される可能性は非常に低い、参考情報


特例の種類
(取得の方法)
所有期間要件
特定事業用資産の買換えの特例 実所有期間が10年以上
固定資産の交換の特例 実所有期間が1年以上
収用等に伴い代替資産を
取得した場合の課税の特例
なし
立体買換えの特例 なし

 


 



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