年金繰下げし過ぎで損する事例から学ぶ、税と社会保険の負担増
開催日時
2023/4/30(日) 13:30開始〜16:15終了予定(終了は前後する可能性あり)
- 会場参加・Zoom参加・録画配信から選べます
- 当日の受付は、開始20分前からです(会場参加・Zoom参加とも)
- 参加申込フォームは、このページ下部にあります
勉強会の内容、学びの狙い
- 年金繰下げにより、増える税と社会保険の金額を計算できる!
- 税と社会保険まで考慮した、年金繰下げシミュレーションができる!
- 何歳で繰下げ受給すればよいか、相談ケースごとに損得を説明できる!
繰下げの損得計算は、FPも苦労する難しい作業
老齢年金を75歳まで繰下げできる改正により、最大84%も年金を増額できるようになりました。
老後の資金繰りに貢献するように感じますが、下記のライフプランシミュレーション結果をご覧ください。
このケースでは、年金を70歳より遅く繰下げても、それほど得をしません。
逆に遅く(74歳まで)繰下げた方が、100歳時点での貯蓄額が少なくなっています。
これは、年金繰下げで増額された分が、次の要因で打ち消されるためです。
- 年金収入が増えることで、税金や社会保険料の負担が増える
- 介護保険と医療費での自己負担割合も、増える
「繰下げは70歳まで」という改正前なら、遅くまで繰り下げるほど(70歳から受け取るほうが)、長期的には得になるケースが大多数です。
しかし75歳まで繰下げできるようになると、繰下げのしすぎで逆に損をするケースも生まれやすくなります。
ここまで考慮して繰下げの損得判断を正しく行うのは、非常に難しいです。
なぜなら、社会保険や税に関する複雑な計算が必要だからです。
著名なFPでさえも、「繰下げの損得はケースバイケースです」「他の専門家にご相談ください」と説明を諦めています。
その一方で、年金の受け取り時期で悩む方は、たくさんいます。
もしあなたが、ここまで考慮して繰下げの情報提供ができるなら、高齢期の不安を抱える顧客に、より深みのあるアドバイスができるはずです。
税と社会保険まで考慮した、繰下げ損得を学ぶ!
そこで今回の勉強会では、税と社会保険まで考慮して、年金繰下げの損得を計算する方法をご紹介します。
具体的な計算式や計算手順まで、お伝えします。
特に、社会保険に関する「税と所得」について、深く学びます。
なぜなら、社会保険に関する条件判定で「合計所得金額」「課税年金収入額」「住民税非課税世帯」など、税や所得の概念が登場するためです。
国民健康保険・介護保険など社会保険の種類ごとに、判定条件となる所得の概念が異なりますが、そこも網羅して学習します。
FP1級やCFP試験でも学ばない高度な領域ですが、クイズも取り入れながら、楽しく学べる雰囲気で進めます!
繰下げ損得の理解を深め、顧客へのアドバイスで役立てよう!
この勉強会で学びを深めることで、
- 繰下げにより、税・社会保険料・医療費・介護費用が、どれだけ増えるか
- 個々のケースごとに、いつから繰り下げすれば得になるのか
を、根拠をもって判断・説明できるようになります。
なお、今回は高度な内容を扱うため、65歳以上の税や社会保険について、FP1級・CFPレベルの理解を有していることを前提としています。
FP1級・CFPレベルの内容に不安があれば、午前の「基礎から学ぶ! 65歳以降の社会保険と税金」勉強会にご参加ください。
午前の勉強会に参加すれば、前提知識を全て修得できるようになっています。
繰下げ損得の理解を深め、アドバイス実践力を高めたい皆様のご参加を、お待ちしています!
勉強会の内容詳細
参加対象者
このテーマに興味関心をお持ちの方は、どなたでもご参加いただけます。
(職業、FP資格の有無を問いません)
2022年6月に開催した内容とほぼ同じですが、内容を一部追加し、最新の制度・データで解説します。
当日の内容(予定)
- 「年金の繰下げで、税と社会保険負担がどれくらい増えるか」に、メディアの専門家はどのように答えているか
- FP試験で学んだ税や所得のおさらい(下記の社会保険での所得とは、実は異なる定義)
- 国民健康保険で用いられている「所得」
- 後期高齢者医療制度で用いられている「所得」
- 65歳以上の介護保険料計算で用いられている「所得」
- 介護保険の自己負担割合の判定で用いられている「所得」
- 医療費が3割負担となる「現役並み所得」の判定で用いられている「所得」
- 75歳以上の医療費窓口2割負担の判定で用いられている「所得」
- 年金繰下げをした方が損をするケースを、シミュレーションで確認
さらに応用編として、Excel実習の勉強会もあります!
今回の内容は、知識を習得することに重きを置いたものとなっており、高齢期の税金、社会保険料、医療介護の1〜3割負担を考慮したキャッシュフロー表の作成まで取り扱いません。
そこで更なる応用編として、下記の勉強会も開催いたします。
FP業務で使える技能を習得できますよ。上記リンク先より、参加申し込みができます。
今回の進行:
当日の進行は、当勉強会の運営スタッフ・サイト管理人の佐藤が担当します。
FPなどお金の専門家に、社会保険や税の解説をしたり、相談業務で役立つシミュレーションシステムも開発しています。
年金や税金など少し難しい内容が含まれますが、分かりやすくお伝えしますのでご安心ください!
ぜひこの機会に学びを深め、お客様へのアドバイスをレベルアップしましょう!
終了後に「FPビジネスが発展する懇親会」も行います
会場近くのお店で2時間程度、懇親会も行います。
集客・実務のコツ・顧客に喜ばれる事例など、FPビジネスの情報交換で盛り上がっています!
勉強会スタッフも、FPビジネスのノウハウを惜しみなくお話します!
FP業務の課題解決や、新しい仕事・人脈のきっかけにもなります。ご都合つきましたらぜひご参加ください!
自由参加で、当日に会場参加の方にご案内します。事前予約は原則不要で、参加費は500円〜2000円くらいです。
以前の開催の様子と、参加者の感想
会場では、感染防止の措置を取りながら行っています。
会場のプロジェクターの映像を、Zoomでも配信しています。
社会保険料の計算式や、1〜3割負担を判定する計算式を、深掘りして学べます。
税金の世界の「所得」と、社会保険の世界の「所得」は異なるものですが、そこもしっかり理解できます。
お客様へ自信をもって解説もできますよ!
メディアで紹介されている年金の損得は、税や社会保険の影響を避けて解説されています。この勉強会では、税や社会保険まで考慮したシミュレーション結果をご紹介。
より現実に近い試算結果を理解して、お客様への情報提供に役立ててくださいね!
以前の参加者のご感想(一部抜粋)
昨日は、とても有意義なセミナーをありがとうございました。
年金の繰り下げ需給に関して、あそこまで掘り下げて解説される方は、そうそういらっしゃいませんよね(^^;)
すばらしいです。秀逸なセミナーでした!
引き続きよろしくお願いいたします。
いつも勉強会ありがとうございます。
社会保険と税金、わかっているようでわかってなかったです。
年金繰り下げにより、さまざまな影響があるということ、勉強できてよかったです。
数値やグラフで実際にその影響を可視化するのは、この勉強会だけではないでしょうか?
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
勉強会に参加して大変勉強になりました。
実際に、私の父親に送付されてくる書類をみても「その他の合計所得金額」が何なのかわかりませんでした。実務的には、判断に迷う人が多いのではないかと思ってました。
また、FP1級実技試験問題にも「その他の合計所得金額」の文言があり、テキストをみても詳細の説明が見当たらなかったので、わからないまま試験に臨んでいました。
なので、実務で付加価値のあるサービスをしていくには試験だけの知識では物足らないな、と感じていました。
今回のような勉強会は内容は難しいですが、価値アップのためには、進んでかからなければならないと思いました。今後ともよろしくお願いします。
いつもお世話になっております。
今回の勉強会は、少々難しめでしたが、なかなか、書籍などでも勉強できない内容でしたので、すごく良かったです。
多少のことは、ネットを検索すれば、調べられる時代なので、今回のように、ありそうでない、ある意味、マニアックな勉強会は大変ありがたいです。
今後も、ネットや書籍ではできないテーマの勉強会(少々難しいくらいの方が個人的には楽しいです)をお願いします。
繰下げのことに詳しいFPになると、他のFPとの差別化ができるのではないかと思いました。
しかしながら、もう少し深く理解しないといけないことも感じた次第です。
まずは、総所得金額と総所得金額等の用語の概念をしっかりと把握することが大切であることを痛感しました。
繰下げ受給をしようと安易に勧めると顧客の手取り収入がそんなに増えない、収入が増える(年金)ことで医療費や介護費なども増えることをしっかりと伝えることが本来のFPだと思いました。
Zoom参加と会場参加のご案内
Zoom参加
ウェブミーティングソフトZoomを使ってライブ配信します。(後日の録画配信ではありません)
Zoom参加のためのURL等は、開催日の4日前と開催前日に配信する「当日案内メール」でご案内します。
「当日案内メール」についての詳細はこちら。
会場参加
当勉強会スタッフや他の参加者と交流・情報交換でき、みんなで楽しく学べる のが最大のメリットです。
懇親会が行われる場合は、懇親会にも参加できます。FP業務に役立つ情報を得るのに最も優れています。
新型コロナウイルス感染防止のため、3密回避、換気設備の稼働などの対策も行っています。
持ち物(会場参加の場合)
- マスク
会場ではマスクの着用は任意となっています。必要な方は持参ください。 - 事前配布資料
開催日4日前と前日にお送りする 当日案内メール でご案内しています。会場では配布しないので、印刷して持参ください。
インターネット環境は用意されていません。必要な方は、各自でご用意ください。
開催直後5日間の録画配信も選べます
開催当日に参加できない方向けに、当日のZoom参加者向け映像を、5/3(水) 0:00〜5/7(日) 23:59 に配信します。
この視聴期間内なら、何度でも視聴可能です。
視聴のURLは、この視聴期間の初日に、申込時のメールアドレスへお送りします。
録画配信に申し込まれた場合、会場参加・Zoom参加はできません。
その他詳しいご案内は、「開催直後5日間の録画配信」の重要事項 のページをご覧ください。
参加費
会場参加・Zoom参加
特別早割 2970円 |
募集開始から2週間 (人数限定) |
通常参加費 3300円 |
開催1週間前 までのお申込み |
直前料金 3630円 |
開催1週間前を 過ぎてのお申込み |
開催直後5日間の録画配信
通常参加費 3850円 |
開催1週間前 までのお申込み |
直前料金 4180円 |
開催1週間前を 過ぎてのお申込み |
開催報告
老後の社会保険料計算の詳しい計算式や、その前提となる所得の考え方、そして年金を繰下げによる負担増の影響について、ご紹介しました。
高度な内容であったため、一度にすべてを理解しきれなかったかもしれません。その場合は、レジュメを繰り返し読んで、理解を深めていただければと思います。
老後のアドバイスに、付加価値を付けるきっかけになりましたら幸いです。
終了後は会場で懇親会を行いました。
次のような話題も出ていて、積極的な意見交換がなされました。
- FPの仕事をしたいなら、資格を取るのも大事だが、それよりも困っている人のために行動をしたほうがよい
- 令和5年度の税制改正について。改正内容は年々複雑になっており、消費者の理解が追い付かなくなっている
- 金融教育が今後は求められる。一方で、金融教育をネタにして収益を上げる人たちも現れ、本当に消費者に大切なことが何かを、消費者自身が判断できないことに課題がある
- 今後のFP活動について。今計画中の取り組みなど。
参加者のご感想
頂いたご感想を、一部抜粋してご紹介しています。
(個人を特定する記述の削除・要約をしている場合があります)
年金の繰下げし過ぎで医療、介護の負担が増えるというのは、正直あまり考えたことがなく、昨日の勉強会での医療費や介護費の細かい計算方法は、目にする機会はあってもしっかり理解しようとしていませんでした。
繰下げし過ぎて貯金の減りが増えるのが、むしろ年金の少ない層の方々だということも考えさせられましたので、まだまだ勉強しなければと思いました。
繰下げるのは良いけれど、ただ繰下げするのではなく、さまざまな要素を踏まえてお客様にアドバイスすることの必要性も強く感じます。
懇親会も同じ会場で行えたおかげで、多くの時間お話しすることができましたし、佐藤様にも加わっていただけでとても勉強になりました。機会があれば、また参加させていただきたいと思います。ありがとうございました。
FPの資格を持っていますが、どう使っていいのかがわからないことが多々あります。
今回の勉強会では2000万円問題とか、老後の資産形成における、ピンポイントの話題でした。
年金の繰下げを考える方も多いと考えられますから、グラフとか目で見せるというとも大事だなという、ヒントもいただけました。
まだまだ、深くは学べていませんが、もう一度レジュメを見たり、資料を見たりして、さらに知識を深めていきたいと思います。
5月6日も楽しみにしております。
午前に引き続き、参加させていただきました。
一番興味がある内容でしたが理解するにはとても難しく、でも現実はあらゆる条件を加味して考えることにより、より具体的な情報提供ができるのだろうなあ、と痛感しました。
年金はできるだけ繰り下げてより受取額を増やしたい、と思うのが常だとは思いますが、逆にそれが医療費や税負担増につながるというのは盲点だと思うので、それぞれのケースで算出し、アドバイスすることはとても重要だと感じました。また、試験勉強だけでは得ることのできなかった、より踏み込んだ内容をかみ砕いて説明頂いたのでとてもためになりました。ありがとうございました。