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デリバティブは「投資」なのか、という疑問に答える

FXや先物は、投資ではなく投機なの?

投資に関する話題で、「FXや先物取引は投機だ」と見聞きしたことがある方は多いのではないでしょうか。
FPの方から「FXや先物取引は投機という説明であってますよね?」と聞かれることもあり、それに対して私が答えていることを共有したいと思います。FP2級試験で登場した金融派生商品(デリバティブ)が、何の役に立つのかも、同時に学べるでしょう。

デリバティブは何のために生まれた金融商品なのか

さて、FXや先物取引は投機だと説明されることは多く、投資界の悪者のイメージがありますよね。しかし立場を変えてみてみると、投機ではなく有益な金融商品といえる一面をもっています。
たとえば100億円の株式投資している人が、「株価が下がりそう!損したくないから対策しなきゃ!」と思っても、次の理由で株を売るのが困難なことがあります。

そんな時、デリバティブである先物を売ると便利です。先物を売ると、現物株式で損失が出た場合に、先物のほうで利益が出ます。その両方を合わせると、自分の資産価値下落を避けることができます。
議決権を保有した状態で資産価値下落を避けられるところに、先物取引のメリットがあります。
(単に株を売ると、このメリットは受けられない)

同じ理屈で、保有する外国通貨を円に両替することなく、為替レート変動による資産価値下落・上昇を回避したい場合には、FXや外国為替先物などのデリバティブを活用できます。
スーパーで売られている多くの商品が、円高円安の影響をあまり受けずに価格が安定しています。それは、食品メーカーや日用品メーカーが先物取引を活用してくれているおかげでもあります。

先物やFXは、もともとこういう使い方を想定した金融派生商品です。大規模な額を運用する立場にとっては、先物やFXは、株や外貨の代わりとなる(そのサポートの役割を担う)有益な金融商品であり、投機だとは思っていません。

しかし運用規模が小さい個人の場合、この本来的な使い方はできません。むしろレバレッジを活用して、少額の資金で大きな利益を上げられる性質にメリットを感じます。しかしレバレッジをかけると、現物投資より大きな価格変動の影響を受けるので、博打をするかのような経済効果となります。下手をすれば簡単に財産を失うことからも、「先物やFXは投機」と表現されています。

「投機」かどうかの判断基準について

このように先物やFXは、その保有目的によって投機かどうかの見方が変わりますが、もう一つの違う見方をご紹介します。

株や投資信託への投資が怖くて、銀行預金だけにお金を入れている人もいます。価格が上がるか下がるか分からないので、株式投資は博打と同じだ!と思っている人もいます。こう考える人は、インデックス積立投資と言えども「投機」のように見えます。
逆に、FXの商品が持つ高いリスクを、自己の経験に基づく機動的な売買により、リスクを下げて安定運用できている人にとっては、FXは投機ではなく「健全な投資」と感じていることでしょう。

このように、その人が考えるリスク許容度の違いによっても、投機かどうかの判断が分かれます。

以上は、私がFPの方から「FXや先物取引は投機という説明であっているか?」と聞かれたときに、答えている内容です。皆さんの中にはこれと異なる解釈をお持ちの方もいるかもしれませんが、それはそれでよいと思っています。
(投資と投機の線引きが、そもそも明確でないため)

いったん上記説明のもとでまとめさせていただくと、投機かどうかは

で判断が分かれるものと、お考えいただければと思います。

FP相談で顧客に「FXなんて博打みたいなものですから〜」などと否定的に言ったとき、その顧客がFXを好意的にとらえていた場合、「このFPにお金のことを話しても、もしかしたら分かってくれないかも」と疑念を持たれることもあります。

相談現場では、投資か投機かの価値観を、顧客と共有することも大切です。
お客様と初対面の時は、言葉を慎重に選ぶほうが良いと思います。
(^ー^* )

 

 

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