年金法改正により、繰下げした方が貯蓄が減る事例を学ぶ
開催日時
2020/12/19(土) 13:30開始〜16:30終了予定
開始時刻は前回と同じとは限りません。
会場参加・Zoom参加どちらも可
- 会場参加の場合、開始20分前から入室できます。
それまでは会場に入れず、お待ちいただく場所がない場合もあります。20分前到着にご協力をお願いします。 - Zoom参加の場合、開始20分前からZoomのミーティングルームに入室できます。
勉強会の内容、学びの狙い
2022年の年金法改正が、生活者に与える影響を理解できる!
年金・税金・社会保険の金額計算に強くなれる!
繰下げした方が損するケースがあることを、理解できる!
を目指していく内容です。
2022年4月の年金法改正により、老齢年金の繰下げ期間が75歳まで延びます。
最大84%も年金を増額できるので、老後の資金繰りに貢献するように感じますが、下記のライフプランシミュレーション結果をご覧ください。
年金を70歳と74歳とで受取開始した比較ですが、長くまで繰下げた方(74歳繰下げ)が、100歳時点での貯蓄額が少なくなっていることがわかります。
これは、年金繰下げで増えた増額分が、次の要因で打ち消されるためです。
・年金収入が増えることで、税金や社会保険料の負担が増える
・介護保険と医療費での自己負担割合が増加する
70歳までしか繰下げできない現在なら、遅くまで繰り下げるほど(70歳から受け取ったほうが)、長期的には得になるケースが大多数です。
しかし75歳まで繰下げできるようになると、遅く繰下げをした方が貯蓄が少なくなる(繰下げしすぎない方が得をする)状況も生まれてきます。
これをも考慮して繰下げの損得判断を正しく行うのは、非常に難しいです。
相談者ごとに、高齢期の収入と支出状況を把握しなければなりません。
その上で、社会保険や税に関する複雑な計算への理解も求められます。
そのため、お金の専門家でさえも、「繰下げの損得はケースバイケースです」と片づけてしまっています。
そこで今回の勉強会では、年金繰下げによる損得を正しく計算できるようになり、ケースバイケースな事例ごとに、繰下げの損得アドバイスができるようになることを目指します。
具体的には、次の4点を深掘りして学びます。
1点目は、公的年金の受給額と、公的年金に関わる所得額の計算です。
FP2級レベルの復習になりますが、改めて理解を深めましょう。
2点目は、介護保険や後期高齢者医療制度など、高齢期の社会保険料の計算式です。
老後の働き方や年齢により計算式が変わるなど、複雑な点も整理して学びます。
3点目は、医療費や介護保険の自己負担割合についてです。
1割負担と3割負担の境目となる基準や条件について、学びます。
最後の4点目は、「税と所得」についてです。
なぜ税なのか?と思われたかもしれませんが、社会保険に関する条件判定で「合計所得金額」「総所得金額」「課税年金収入額」「住民税非課税世帯」などの概念が登場するためです。
ここはFP1級やCFP試験でも学ばない税の実務領域ですが、分かりやすく説明していきます。
以上の社会保険と税の学びを組み合わせると、
・年金繰下げで、収入がどれだけ増えるのか
・税・社会保険料・医療費・介護費用が、どれだけ増えてしまうのか
・個々の相談者ごとに、いつから繰り下げすれば一番得になるのか
を、根拠をもって判断・説明できるようになります。
当勉強会恒例の、楽しく学べるクイズやグループワークも用意しています!
学んだ税や社会保険の知識で、どのように相談業務で役立てるかを、事例を使って考えていきます。
参加者同士で意見交換もしながら、知見を深めましょう!
高齢期のアドバイス実践力を高めたいFPの皆さん、ぜひご参加ください!
勉強会の内容詳細
今回の進行:
これまでも、年金繰下げによる損得を計算する機会がたくさんありました。その事例も紹介しながら、繰下げのメリットとデメリットと、どれだけ老後生活の先を読んで繰下げの判断をするか、という観点もお伝えできればと思っています。
参加対象者
このテーマに興味関心をお持ちの方は、どなたでもご参加いただけます。
FP資格の有無、職業、相談経験の有無に関わらず、どなたでもご参加いただけます。
お客様のお金の相談に乗っている立場の方も、そうでない方も(これから相談業務をされる予定の方を含む)、ご参加いただけます。
参加費
特別早割(募集開始から2週間のみ・人数限定)
- 会場参加:1900円
- Zoom参加:2400円
通常参加費(開催1週間前までのお申込み)
- 会場参加:2300円
- Zoom参加:2900円
直前料金(開催1週間前より以後)
上記「通常参加費」から少し上昇した金額となります。その参加費は、申込ページにてご確認ください。
開催場所など補足事項
持ち物(会場参加の場合)
- マスク
会場ではマスクの着用は任意となっています。必要な方は持参ください。 - 事前配布資料
開催日4日前と前日にお送りする 当日案内メール でご案内しています。会場では配布しないので、印刷して持参ください。
インターネット環境は用意されていません。必要な方は、各自でご用意ください。
当日の進行
当日の進行は、当勉強会の運営スタッフ・サイト管理人の佐藤が担当します。
FPがお客様、FPの先生という立場で普段は業務をしています。FP6分野に関するコンピュータシステムの開発や、FP事業のサポート、FP人材の育成にも関わっています。
5万人以上が使う 無料で高精度なライフプランシミュレーションソフト Financial Teacher System も開発し、フリーソフトとして提供中。
皆様からいただく参加費は、当勉強会の運営費用・このライフプランシミュレーションソフトの開発と運営費、として利用させていただいています。
開催報告
繰下げによって受給額が増えると、社会保険料、税金がアップしたり、医療費や介護の自己負担割合が高まることがあります。
条件によっては、「繰下げした方が結局損になる」となる可能性が高まります。
その観点とともに、改めて社会保険や税の知識を高めてもらう内容で、お届けをしました。
損得をシミュレーションできる前提をすべてご説明しましたので、特に医療や介護の支出が見込まれる方への年金アドバイスで役立ててもらえたらと思っています。
今年最後にして、今年最大の難易度の内容でしたが(汗)、参考になりましたら幸いです!
来年以降も新しい取り組みを入れながら、またたくさんの講師の方をお招きもして、楽しくもしっかり学べる勉強会の運営を続けて参ります。
今後とも当勉強会を、よろしくお願いいたします。
参加者のご感想
頂いたご感想を、一部抜粋してご紹介しています。
(個人を特定する記述の削除・要約をしている場合があります)
◆1
昨日は、とても有意義なセミナーをありがとうございました。
年金の繰り下げ需給に関して、あそこまで掘り下げて解説される方は、そうそういらっしゃいませんよね(^^;)
すばらしいです。秀逸なセミナーでした!
引き続きよろしくお願いいたします。
◆2
この度は大変為になる講義ありがとうございました。
FP1級資格取得後、特に実務で利用していなかった為に基本的用語に戸惑い慌てて復習しました。合計所得金額、総所得金額等などの言葉の捉え方の大切さを痛感しました。
また、今回は繰下げに対するお話ではありましたが根本的な健康保険及び介護保険の理解が不可欠であり、これ+高齢者雇用継続給付金を加えた勉強会を是非やって頂きたいと思います。
FP1級でも深くは学びませんでしたし、これを理解してないとついていけないです。
扱われた内容はとても大切な事であり、安易に繰下げる提案はダメである事は理解しました。
結果は理解したのですが、道中がモヤモヤしたモノがまだありますのでまた再受講する機会有ればチャレンジしたく思います。
(一定期間、参加者が観れる録画が有ればいいですね)
大変深い内容で価値ある講義でした。ありがとうございました
◆3
「税や所得について知識を整理しよう」のコーナーがとても参考になりました。
理解できない部分もありましたが、年金や社会保険の復習にもなりましたし、毎度とても刺激をいただけて助かっています。
会場参加だと、抜き打ちクイズがあり、あれが私にとっては緊張感や誤解の発見になってとても良いです。
◆4
ZOOMでの参加は初めてですが、以前、対面での参加はさせていただいたことがあります。
グループワークもとても楽しかったので、今回残念ですが、昨日のセミナーに関しては、私が普段しているセミナーや相談などを思い出し、反省いたしました。
総所得や総所得「等」もそうですし、言葉の使い分けや、言い回しなど、ついつい一般の方にわかりやすくと思う反面、あいまいになっていたんだなと気づきました。
ほかの社労士さんの「ピンポイント過ぎて」という感想もあったようですが、リターンを話すのであれば、リスクについてもしっかり説明するべきと思っていますし、私にとっては非常に興味深く、あっというまの3時間でした。
ときどき、音声が飛んでいたのでもったいなかったかもしれません。
そこは仕方がないですね。
本当にお疲れさまでした。
◆5
いつもありがとうございます。今回の勉強会は、年金繰り下げのお話しでしたが、税制や社会保険料の計算方法までしっかり入っておりました。
内容が濃いのに受講料が安いという、とてもお得な勉強会でした。
◆6
初めて受講させていただきました。
今回のセミナーのタイトルが、ちょうど気になっていたピンポイントでしたので申し込みました。
思っていた以上に内容が濃く、これだけのボリュームを自分で調べるとなると大変だな〜と思いながら、3時間あっという間でした。
今後の相談に役立たせていただきます。ありがとうございました。
◆7
住民税や健康保険料について、FPの範囲ではよくわからないままだったので、年金について全体を学びたいと思い参加しました。
今回のケースの計算のもとになる税や所得について、具体的にどう計算しているのか理解できました。
復習してシミュレーションしてみようと思います。
◆8
以前、介護保険料や国民健康保険料などを計算したことがあったのですが細かいことが聞けて良かったと思います。
繰下げも相談者により変わることも伝えていかないといけないと思うところでした。
来月もよろしくお願いいたします。
◆9
テーマである「年金法改正により繰下げした方が貯蓄が減る事例」に以前より強い関心があったため参加しました。
それと年金はなかなか実務的な勉強会がないので、私にとってとてもタイムリーでした。
年金法改正にともなうテーマを、今後に取り上げていただけるとうれしいです。
◆10
昨日は遅くまで、お世話になりました。
なかなか「年金」をテーマにした勉強会が少なく必要性を強く感じながら勉強できずにおりましたので、昨日は貴重な機会でした。その事にまず御礼を申し上げます。
私は旧共済年金が厚生年金に一元化されて5年程になりますが、その事が現場の方に浸透していない現状を見て、その事をテーマにしたFP活動をしています。(ボランティア活動も)
今後とも、どうぞよろしくお願いします。