フィンテックがFPのビジネス・FPの存在をどう変えるのか
開催概要
開催日時
2017/2/12(日) 13:00開始〜17:00終了予定
- 開始20分前から入室できます。それまでは会場に入ることができません。
- 遅れて参加の場合は、直接会場のドアを開けてご入室ください。
勉強会の目的、内容
「フィンテック(FinTech)」とは、FinanceとTechnologyを合わせた造語で、IT技術を駆使した新しい金融サービスを取り巻く環境そのものを表現したり、またこれを支えるIT技術のことを表現した言葉です。
IT技術を駆使した新しい金融サービスが、最近は次々と登場しています。
FP向けの雑誌にもフィンテックという言葉が出始めており、フィンテックに関心をお持ちのFPも多いのではないでしょうか。
テーマは「フィンテックがFPのビジネス・FPの存在をどう変えるのか」です。
過去にSG(スタディグループ・FPが集まる勉強会)で開催された内容をもとに、よりフィンテックとFPとの関連性を強めた内容に仕上げた勉強会にします。
雑誌に載っているようなフィンテックの概要だけでなく、フィンテック技術の内側の仕組み・FP実務への応用例も含めてご紹介します。
そのうえで、参加者同士でディスカッションもしながら、フィンテックが将来のFPビジネスやFP存在をどう変えていくのか、について考えていきます。
なお、今回の勉強会で意味する「FP」は、独立系FPだけを指しているわけではなく、金融機関に努めているFP、ボランティアで活動するFPを含め、ファイナンシャルプランニングに関わる人を幅広く差すことにします。
勉強会当日は、下記の3つのテーマに沿って順に進めていきます。
テーマ1:FPの役割、社会的意義について
ファイナンシャルプランナーといっても様々な立場で活動している人がいます。
活躍の幅が広いのが特徴である一方、6分野のそれぞれでFPとは別の専門家が存在していたり、一般生活者から見ればよくわからない職業といわれたり、FPではなく金融機関への相談ニーズのほうがまだまだ多い、という現状があります。
そこで、改めてFPの役割、社会的意義についてディスカッションを通して考えていきます。
参加者の皆様が考えるFPの現状や、本来あるべき姿などについて、どんどん発言してください。
予定している内容:
- FPの役割・認知度
- FPの業務内容、活動の場
- FPの強みと弱み
- FPは一般消費者からどのようにみられているのか
- これから求められるFPの役割や社会的意義、誇りあるFPに必要なもの
テーマ2:フィンテック技術を、FPはどう活用していくか
このテーマの冒頭で、FP業務に関わりがあるフィンテック技術・サービスを、いくつかご紹介します。
ロボアドバイザー、人工知能、ブロックチェーン、などが既に知られています。
それ以外にも、FP6分野の領域で導入されている、または今後導入が予定されているフィンテック技術を広くご紹介します。
テーマ1で議論したFPの役割や社会的意義と照らし合わせて、これらフィンテック技術をFPはどのように活用していけばよいかについて考えます。
一方で、フィンテック技術をあえて使わないほうが、顧客へより良いFPサービスを展開できると考える人もいます。
そこで、今後のFP業界において、
- フィンテック技術は役立つ、積極活用すべき
- フィンテック技術は役に立たない、活用する必要はない
という2つの立場に分かれて、ディスカッションをします。
参加される皆様は、事前にどちらの立場に立つかを、簡単にでも考えてみてくださいね。
予定している内容:
- フィンテックとは何か、何がすごいのか
- 代表的なフィンテックサービスの紹介
(特徴、FP業務との関わり、サービス内容の課題、を紹介) - フィンテックを支えるIT技術とその仕組み
(人工知能が不動産価格を出す事例など、いくつかの事例も紹介) - フィンテックによる改革の本質と、消費者には見えない裏事情
- フィンテックをFPビジネスでどう活用していけばよいか
テーマ3:フィンテックによってFPの仕事はなくなる!?
フィンテックの発展により消えていくとされる職業が、雑誌やインターネットの記事で紹介されることもあります。その消える職業の中に「ファイナンシャルプランナー」が含まれていることが、FPの間でも話題にもなっていますね。
このテーマの冒頭で、フィンテック(IT技術)によって置き換えられる余地のあるFP業務を、具体的にご紹介します。「相談・執筆・講師」がFPの3大業務とも言われていますが、この3つともフィンテック技術によって置き換えられる可能性があることもご紹介します。
そのうえで、テーマ2での議論も踏まえ、フィンテックによって
- FPの仕事は、なくなる/減少する
- FPの仕事は、むしろ増える
- FPの仕事に、特段の影響はない
という3つの立場に分かれて、ディスカッションをしていきます。
参加される皆様は、事前にどちらの立場に立つかを、簡単にでも考えてみてくださいね。
予定している内容:
- フィンテックの発展でFPは消えるというメディアと、それに危機感を持つFP
- 相談業務がなくなると考えている人の発想
- 講師業務がなくなると考えている人の発想
- 執筆業務がなくなると考えている人の発想
- メディアが騒ぐように、職業は消えていかないと考えている人の発想
- 過去に消えた職業に関わっていた人は、その後どうなったか
- フィンテックより優れた人間FPの姿とは
- フィンテックにより、FPの仕事はなくなるのかについて意見交換
以上の3テーマに沿って、進めていきます。
この3つのテーマとディスカッションから、「フィンテックがFPのビジネス・FPの存在をどう変えるのか」の一つの答えを、この勉強会で出してみたいと思っています。
議論のコーディネートは、FP業務とフィンテック技術の両方に知見を持つ運営スタッフがしっかり行っていきますので、参加者の皆様には積極的なご発言をお願いいたします。
ご興味をお持ちになりましたら、ぜひご参加ください。
13:00〜16:00を勉強会本編、その後17:00までを交流会の時間とします。
本編の終了時間は、多少前後する可能性があります。
当日のコーディネーター
当勉強会スタッフ 佐藤潔之 が担当します。
金融業界向けのITシステム開発業務に従事しており、フィンテック技術を活用したサービスを作ったり、フィンテック技術の仕組みも作ったりしています。
フィンテックのいいところや悪いところを含め、フィンテックに関する様々な情報をご紹介しながら、「フィンテックがFPのビジネス・FPの存在をどう変えるのか」の答えが出るよう、場をコーディネートしていきます。
その他詳しいことは、運営スタッフ・管理人紹介のページをご覧ください。
参加対象者
特に制限はありません。
ファイナンシャルプランナーの資格の有無も、問いません。
参加費
2000円
参加費は会場で集めます。事前振込み等は不要です。
※途中参加、途中退室の場合も、同額となります。
持ち物
特にありませんが、ノートや筆記用具はあった方がよいです。
今回の勉強会で役立つと思う書籍や資料を、持参いただいてもかまいません。
その他
参加費の一部は、「FPのノウハウを結集した、無料のライフプランソフト Financial Teacher System」の開発とシステム運営費として利用させていただいています。
当勉強会運営側の事情で開催日時、場所が変更になったり、やむを得ない事情で開催が中止となる場合がございます。予めご了承ください。
開催内容に変更がある場合には、参加申込者にはメールでご連絡します。
その他、ブログやFacebookページでもご連絡差し上げます。
開催報告
FPとして業務をされている方、またFPとフィンテックの関連に興味をお持ちの方など20名以上の方にお越しいただきました。
前半では、FPに求められている役割や社会的意義について参加者同士で議論をし、その後にフィンテックの概要やその技術の裏側をご紹介しました。
後半では、フィンテックの登場でこれからのFP業務・FPビジネスにどのような影響が出てくるのか、フィンテックを活用してさらにFPとしてのメリットを打ち出せるのか、フィンテックによってFPは消える職業となるのか、などのテーマでディスカッションをしました。
ディスカッションのときには、参加者の皆さんそれぞれの立場で意見を交わし、FPにとってプラスになる面とマイナスになる面を広く考えられる機会になったのではないでしょうか。
休憩時間には、参加者同士で積極的に交流をしていただいたり、ディスカッションは時間が来ても話が止まらなかったりと、活気ある勉強会となりました。
ご参加いただいた皆様、どうもありがとうございました。
勉強会当日のディスカッションのまとめは、下記よりご覧いただけます。
参加者のご感想
頂いたご感想を、一部抜粋してご紹介しています。
◆1
先日はお忙しい中、大変充実した内容の濃いセミナーを開催していただき、ありがとうございます。
あっという間でしたが、改めて今後どのように活動していくのかのきっかけにもなり、私も含め皆様も大変心強い勉強会だったと思います。
独立したFPの必要性はFP自身はよく理解していますが、おそらく一般の方にとってはなくなっても困らない職業でしょう。一般の方がいなかったこともあり、厳しい目で考えないと…と考えさせられました。
怪しいカタカナ資格がいろいろありますが、社会環境が今後どう変化するかはわかりませんが、FP自身が成長しなければいけないということだと思います。(協会だけ儲かってもダメですよね…)
また、他のFPの方ともお話できる機会があることも大変嬉しいことです。ありがとうございました。
◆2
今後、FPとして活躍する場をどう設けていくのか、またそのために自身ができることなにか等知りたいことが多々あったため、はじめてですが参加させていただきました。
当日は和やかな雰囲気で、たくさんの方とお話ができたこと、大変有意義な時間となりました。
独立系のFPという仕事はなくなることはない。
けれどもFPという仕事は、世の中では企業系FP(営業)の認識がまだまだ根強く、これからどうやって、FPという仕事を知ってもらうのかという課題が見えました。
これから先3年後、5年後を見据えて、自分なりにネットを利用して発信していきたいと思っております。
また今後に、ぜひこちらの勉強会に顔を出させていただければ幸いに存じます。
これからもよろしくお願いいたします。
◆3
先日は大変お世話になりました。
大変有意義な時間を過ごさせていただいています。
毎回思うのは、参加者のみなさんがとても理知的で会話が途切れないということです。
そして和やか!発表を譲り合う(押し付けあう?)みたいな雰囲気は一切なく、「じゃ私が…」と自然にその役を買って出てくれる人がいるんですよねぇ。
みんな、自然体でいられるということでしょうか。とても居心地の良い勉強会なんだと思います。
これからも、テーマと日程があえば、ぜひ参加させていただきたいと思います。