第3回:家計診断と、家計診断の診断 勉強会
開催概要
勉強会の目的、雰囲気
FPの総合力が試される場面として、家計診断、家計相談があります。
家計診断と一言で言っても、軽い相談から、専門知識を要する難しい相談までさまざまです。
相談内容も、現在抱えている問題であったり、将来に対する不安であったりと、様々な事例がありますね。
今回の勉強会では、この「家計診断」をテーマとし、数年後にリタイア生活として移住を計画している家族の相談ケースを扱います。
リタイア後の資金計画をどうするか、子供の教育費は削らなければならないのか、移住後に今の住まいをどうすべきか、最終的に移住という夢を実現するために今すべきことは何か、などいくつもの観点で考えなければならないポイントがある事例です。
老後は地方で暮らしたい、老後は住み替えをしたい、という事例も増えていますので、そういった相談にも応用できます。
今回は、次の2部構成で開催します。
第1部では、相談者の状況をもとに、あなたがFPとなって課題解決の提案をする、という内容です。
FP業界では「家計相談シミュレーション」とも呼ばれているスタイルの学習形態です。
家計の問題を分析し、どのように解決していくか、相談者に対してどのように話を展開していくかを考えていただきます。
第2部は、「家計診断の診断」です。
この事例に対して、あるFPが行った家計診断の結果をご紹介します。
そのFPの家計診断方法や診断の結論を見て、診断内容が妥当かどうか、もっといい提案はできないか、などについて考えていただきます。
第1部、第2部とも、個人ワークののち、参加者同士での意見交換・グループワークを行います。グループワークでは、多くの人たちの解決法、ノウハウにも触れることができ、皆様の視野も広がるでしょう。
単にお金の知識を披露するだけではなく、FPとして困っている人にどのように接するかを含め、実践的な感覚と技能を養うことが今回の勉強会の狙いです。
FPスキルを活用して、親戚や知人、お客様の役に立ちたいとお考えの方は、ぜひご参加下さい。
皆様のご参加を、お待ちしています。
参加対象者
特に制限はありません。
多少専門的な内容を扱うため、FP3級(国家資格)を取得していることが望ましいですが、必須ではありません。
開催日時
2016/6/12(日) 10:30開始〜12:30終了予定
- 開始20分前から入室できます。それまでは会場に入ることができません。
- 遅れて参加の場合は、直接会場のドアを開けてご入室ください。
- 終了後30分ほどは、自由交流時間とします。スタッフも交えて参加者同士で情報交換をするなど、ご活用ください。
参加費
500円
参加費は会場で集めます。事前振込み等は不要です。
※途中参加、途中退室の場合も、同額となります。
※最初の数回は500円に設定しています。来月より本来参加費の1000円にいたします。あらかじめご了承ください。
持ち物
特にありませんが、ノートや筆記用具はあった方がよいです。
今回の勉強会で役立つと思う書籍や資料を、持参いただいてもかまいません。
お問い合わせ先
お問い合わせのページより、メールにて受け付けています。
その他
当日の進行は、当勉強会のスタッフが担当します。
(運営スタッフ・サイト管理人の紹介は、このページ末尾のリンク先よりご覧いただけます)
参加費の一部は、「FPのノウハウを結集した、無料のライフプランソフト Financial Teacher System」の開発とシステム運営費として利用させていただいています。
当勉強会運営側の事情で開催日時、場所が変更になったり、やむを得ない事情で開催が中止となる場合がございます。予めご了承ください。
開催内容に変更がある場合には、参加申込者にはメールでご連絡します。
その他、ブログやメールマガジンでもご連絡差し上げます。
参加申込ページ
このページの先頭に、参加申込ページへのリンクがあります。
開催報告
相談者は、移住に関する漠然とした不安を持っています。
このような漠然とした不安に対しては、移住の計画は問題なく行えるのかどうか、相談者のどの支出を どのように改善すればよいか、など具体的なアドバイス内容を皆さんに考えていただきました。
グループワークでは、さまざまなアドバイス内容、アドバイスをする上で大切な考え方、FPとしてのスタンスを全員で共有することができました。
当日の相談事例について、参加者の皆さんに発表していただいた内容を、簡単に下記のとおりまとめています。
- 加入している保険はやや過剰。
- ただし学資保険はやがて満期となるため、解約しないほうが良い。
- 低解約返戻金型の保険も、あえて解約する必要性はない。資金的に苦しいわけではないから。
- 完全リタイアする年齢を60歳と考えているが、収入確保のためもう少し働くほうが良い。
- 外資系企業だと、想定より早く退職の日が来るかもしれないことも想定したほうが良い。
- 将来の教育費は、見えづらく想定しづらい。大学に進学したときに子供の生活費を負担するかどうかという問題もあり、不確定要素があるもの。
- 教育費は中学、高校、大学に進むにつれて増えていく現実を伝える。
- 移住後、住んでいた持ち家にかかる費用は固定資産税だけではない。メンテナンスのコストを見積もって考えるべき。
- 今住んでいる家を賃貸に出すなら、きちんとリフォームなどをして資産価値を高めておく必要がある。
- 想定した家賃が永久的に入ってくるわけではない。家賃収入は少し厳しめに見積もった方が良いのではないか。
- 現在の支出と同じ金額が、移住後もかかるわけではない。移住後のコストを見積もり、説明してあげる必要がある。
- 遠距離物件を賃貸に出すため、サブリースなどで不動産の管理は委託するのも一つの方法。その代わり賃料収入は少し下がってしまう。
- 資産運用アドバイスとして、ジュニアNISAや海外分散投資について説明する。
- 数十年後を見据えた話なので、長期のキャッシュフロー表を作ってわかりやすく話してあげるとよい。
- 資金面では問題ないので、「移住できるよ」と背中を押してあげることが大切。
- FPは、相談者の夢をかなえる役割があることを、忘れてはならない。
- 相談者には、気持ちよく帰ってもらうことも大切。次のリピート相談を受けられる環境を作ろう。
- いきなり移住するのではなく、移住前に慣らし移住のようなことをするのもよい。
今回の相談者のケースに対するキャッシュフロー表を、スタッフよりお配りもしました。
今後の参考にしてくださいね。
参加者からの感想
※いただいたご感想を、一部抜粋してご紹介しています。
◆1
今回の気付きは、
- 漠然とした不安を整理する
- 論点をポイントでまとめる
- 大きく3ついないがいい
- 前向きに夢をかなえるアドバイスがいい
単純に否定するのではなく、実現するためのサポートをする立場を心掛けたいと思いました。
知識に関しては、忘れてしまっていることや、知らないことがまだまだ多いので、相談者に信頼してもらうには、レベルアップが必要だと改めて感じました。
身が引き締まりました。 ありがとうございました。
日々鍛練します。
◆2
こちらこそお世話になり、ありがとうございました。
様々なアプローチの仕方を知ることができ、難しい問題も、整理して考えていくことで、糸口が掴めるものだと、少し不安が消えた気がします。
またぜひ参加させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願い致します。
◆3
先日は、参加させていただき有難うございました。
初めての参加でしたが、皆さんの勉強意識が高く、とても有意義な時間を過ごさせていただきました。
今後も、参加させていただければと思います。
扱って欲しいテーマとしましては、キャッシュフロー表の作成方法など基礎的なことを知りたいです。
宜しくお願い致します。
◆4
本日、FP勉強会に初めて参加しました。 こんな感じの勉強会をずっと探していました。これからFP2級を取得しますが、この勉強会を見つけて嬉しく。参加して楽しかったです。 佐藤さんありがとうございました。
◆5
先日の勉強会ではお世話になりました。
他にない勉強会の内容で大変満足致しました。
他の勉強会・セミナーに行きますと、営業があったり、日本経済が危ない海外投資など・・・
全く身近に考える案件を扱わなかったりで、いまいちでした。
家計を扱う内容もそうですが、各職種の方がどんな考え方視点でアプローチしているのかが聞けて
かなり面白かったです。
またぜひ参加したいとともに、
自身のスキルUPに努めたいと思いました。