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FP技能士1級学科試験の内容・特徴

FP1級学科試験の内容や特徴を、いろいろな観点から詳しくご説明しています。
このページの内容は、FP1級に関する他の多数のサイトにも引用され、参考にされています。

基礎編と応用編で構成

FP1級学科試験は、基礎編と応用編に分かれています。
基礎編とは、50問の4択試験です。2級の学科試験と同じく、全てマークシート方式です。
応用編とは、リスク管理を除く5分野の筆記試験です。2級のきんざい実技試験(個人資産相談業務または中小事業主相談業務)と同じ構成です。

イメージとして、2級試験の学科と実技をセットにしたものが、FP1級学科試験として扱われているとお考えください。

配点は、基礎編が100点満点、応用編が100点満点、合計200点満点です。
基礎編と応用編の合計点が、満点200点の6割(すなわち120点)以上であれば、学科試験合格となります。
基礎編と応用編を個別に合格とはなりません。基礎編と応用編のいずれか一方で6割得点しても、合計で120点未満であれば学科試験は不合格となります。その時は、再度基礎編と応用編をともに受験しなおさなくてはなりません。

2級試験と比較した、FP技能士1級学科試験の特徴

試験範囲は、より広くより深い

FP1級試験の特徴は、なんといっても出題範囲の広さと深さです。

2級試験は、3級と出題範囲はほぼ同じですが、より深掘りしたことを問われる試験でした。しかし、比較的類似性があるので、3級合格後に2級に合格することは比較的簡単です。

しかしFP1級学科試験は、2級試験の内容を含み、かつより幅広く、もっと深く細かい事項が問われる試験です。2級では扱われなかった内容もたくさん出題されます。

試験で問われる内容も、2級とは傾向が異なります。
2級試験は、われわれの身近な生活に関することが多く出題される試験でした。2級取得の過程で学んだことは、日常生活でも大いに活用できます。
一方で1級学科試験は、

が多く問われる試験になります。金融機関の上級職員や、いわゆる富裕層顧客のお金の相談に乗る立場の人を、受験対象として設定している印象の試験です。
1級学科試験の内容で、一般の人の日常生活で役に立つ内容は、それほど多くはありません。

したがって、ビジネスではなく自己研鑽のために資格を取るという目的であれば、2級の資格で十分です。
それ以上の高い専門性を磨く目的がある人、中小企業オーナーや資産家へのアドバイスを行う知識と技能が必要な方は、FP1級学科取得の過程で学ぶ内容は、実務上も役に立つでしょう。

6分野の専門家と同等の知識も求められる

FP2級を取得した方は、6分野の内容を幅広く勉強されましたよね。
初めてFP資格に挑戦するぞ!と意気込んでいた時の自分と比較すれば、2級合格時には6分野に関する知識量が飛躍的に増えていることでしょう。

しかし、6分野のどの分野であっても、より専門性の高い資格が別に存在します。
社会保険の分野なら社労士、税の分野なら税理士、他に宅地建物取引士や証券アナリストなどです。
FP1級の試験は、幅広い6分野のぞれぞれにおいて、これらの高い専門資格で学ぶ内容も多く出題されます。

FP2級までは、私たち一般国民に関わりのある内容も多く出題されました。
しかしFP1級では、その業界の中で仕事をしている人しか知らないことも、出題範囲となります。
例えば保険業を営む方が順守すべき法律の内容や、国税庁が発表している税の処理方法も、出題対象となっています。

FP2級と比べても、出題範囲はさらに広く、もっと深くなっているのが、1級試験の特徴なのです。

基礎編は、マニアックで「重箱の隅」的な問題が多数

FP1級学科試験は、専門家といえどもなかなか知らないであろう細かい内容についても出題されます。
普通の受験者から見れば、重箱の隅をつつくようなマニアックな出題が多数を占めているように感じるでしょう。

しかし、それら「重箱の隅」的な内容も、元をたどれば国民のお金の課題を解決するために生み出された制度です。
その制度を必要とする人が、この日本にはいらっしゃるのです。

にとっては、この「重箱の隅」が実務上有益な学びとなるでしょう。

応用編は、完全筆記型の試験

2級実技試験では、筆記試験といえども、語群や選択肢から正解を選ぶ問題が多くありました。
しかしFP1級学科応用編では、用語・数値・文章を直接解答用紙に書く問題ばかりです。
選択式の問題がないため、カンで答えを書いてもほぼ正解できません。
深く正確な知識を持たなければ、得点できない試験なのです。

最新の法改正、制度改正事項について出題される

2級でも法改正の内容は問われましたが、各試験ごとの法令基準日において施行されている内容について出題されました。
しかしFP1級学科では、試験日に施行されていなくても、将来に施行されることが決まった内容は出題の対象となります。

したがって、新聞記事や専門誌などで、いつどのような改正があるのかを熟知しておくことが重要です。
このような改正事項は、市販のFP1級テキストでは完全に網羅できていません。
ですので、別途、新聞記事や専門誌などで学んでいく必要があります。

中小事業主の2級実技試験と似ている

FP1級学科の応用編は、きんざいが行っている2級実技の中小事業主の試験問題と傾向は似ています。この実技試験をクリアした人であれば、他の実技試験に合格した人に比べて、応用編は解きやすいと思います。
しかし問われる内容はより深くなっているため、中小事業主の2級実技をクリアしたからと言って簡単に合格できるというわけではありません。

 

以上のように、FP1級学科試験は合格しづらい難関資格といえます。
2級よりも学ぶべきことは多くあると、心にとめておきましょう。

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