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遺言

公正証書遺言

活用場面

公正証書遺言では、遺産相続の場面で活用されます。
それとは別に、遺言者が病気の末期症状となった時に、延命治療をせずに自然死を選ぶことを明確に意思表示するために活用される場合もあります。

公正証書遺言の謄本入手方法

  1. 相続人が、遺言者の除籍謄本と相続人の戸籍謄本を持参したうえで、公証人役場に行きます。このときの公証人役場はどこでもかまいません。
  2. 公証人役場で、公正証書遺言が作成された公証人役場を教えてもらいます。
  3. 教えてもらった公証人役場で、公正証書遺言の謄本を入手します。

公正証書遺言でもトラブルはある

公正証書遺言だからといって、トラブルがないということはありません。
公正証書遺言の作成後に自筆証書遺言が発見され、公正証書遺言の一部が撤回されたとみなされる場合もあり得るからです。

しかしこのようなケースでは、遺言者の判断能力の低下に付け込んで、ある特定の人物に有利となるような自筆証書遺言を書かされたということで、遺言の効力を巡って裁判となるケースもあります。

また別のケースでは、公正証書遺言の内容そのものに納得がいかない相続人が複数いたことで、相続をきっかけに親族間の縁が切れてしまう、ということもあります。

公正証書遺言は、自筆証書遺言より有利な点はありますが、完璧、万能というものではありません。必要以上に過信しすぎず、公正証書遺言でもトラブルはあり得ると理解しておくことも大切です。

秘密証書遺言

秘密証書遺言は自筆じゃなくてもOK

公正証書遺言は自筆じゃなくてもいいけれど、それ以外の方式の遺言は自筆じゃないといけない、と思っている人も多いですね。

ところが、秘密証書遺言は自筆証書遺言とは異なり、遺言者が自書する必要はありません。
ワープロなどで作成してもよく、第三者が代筆して作成しても有効な遺言となります。
つまり、自筆じゃなくてもよいのは、公正証書遺言と秘密証書遺言の2種類なのです。

年を取ると、手足が思うように動かず、字を書けない状態になることもあり得ます。
そのような場合でも選択できる遺言方式は何か、ということを知っておくことも大切ですね。

遺言の件数

2010年のデータでは、公正証書遺言の作成件数はおよそ82000件、自筆証書遺言の検認件数はおよそ15000件です。

エンディングノート

「エンディングノートを書こう」という下記の記事が参考になります。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20110728/221723/

http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20110728/221724/

遺言執行者

遺言執行者という言葉は、ファイナンシャルプランナー試験にも出題されますが、その詳細については詳しくは学びません。
先日、遺言執行者について整理する機会がありましたので、自分の知識の整理も兼ねて、ここでも書くことにします。
FPというよりも、弁護士の業務内容により関係する内容も多く含まれます。相続に関するアドバイスをしたり、自身が相続人になる時に知っておいて損はない知識だと思います。

遺言執行者とは

遺言書の記載内容を、実際に実現する人のことを、遺言執行者と言います。
相続人の代理人という位置づけであり、相続財産の名義変更や、相続に関するさまざまな手続きを相続人に代わって行う立場の人です。
どの相続人に対しても公正中立な立場で、その業務を遂行する役割を持つとされています。

遺言執行者の選任方法

遺言で指定された場合は、その人が遺言執行者となります。

遺言執行者が遺言で指定されなかった場合、遺言執行者が先に死亡していた場合、遺言執行者として指定された者が遺言執行者になることを拒否した場合には、相続人が家庭裁判所に請求して選任することもできます。

遺言執行者は、個人に限らず、法人(信託銀行など)がなることもできます。可能であれば、相続関連の法律に詳しい弁護士や税理士などを遺言執行者に指定することが望ましいでしょう。
未成年者と破産者は、遺言執行者になることはできません。未成年者または破産者かどうかの基準は、遺言書作成の時ではなく、相続開始の時点で判断をします。

遺言執行者の業務

遺言の記載内容のうち、下記の2つの業務は、遺言執行者のみが行うことができます。

もし遺言執行者がいない場合は、家庭裁判所で遺言執行者を専任してもらわなければ、この2つは実現できません。

下記の3つの業務は、遺言執行者がいる場合には相続人が行うことはできず、遺言執行者が行わなければなりません。

遺言執行者以外の相続人がこれらを行った場合には、その行為は無効となります。
逆に、遺言執行者がいない場合には、相続人がこの3つの業務を行うことに問題はありません。

以上の業務は、相続人同士の利害関係により、業務の執行が滞ることもありえます。
これらの業務を円滑に進めるため、遺言執行者を指定しておくことに意味があります。

ちなみに、被相続人の銀行口座からお金を引き出す必要がある時、遺言執行者が指定されていれば、遺言執行者が銀行で押印などの手続きを行うことで預金を引き出すことができます。そうでない場合は、相続人全員の印鑑証明書が手続き上必要になります。なお、ここで述べた預金引き出しルールは、金融機関によって異なる場合があります。

遺言執行者の中立性

遺言執行者は、特定の相続人の立場に立って行動するのではなく、中立的立場でその任務を遂行することが求められます。遺言執行者の業務内容はすでに記載した通り、すべて中立的な立場で行うものばかりです。

遺産分割の現場において、仮に相続人同士の間でトラブルがあったとしても、その問題は相続人同士で解決すべきなのです。遺言執行者がその間に入って解決を図ることは、中立的な立場である以上、望ましいことではないのです。
遺言執行者は、遺言書で指定されている通りに財産分与を行う、相続人間での遺産分割協議結果に沿って財産分与を行うべきといえます。その業務を行えば、遺言執行者として適切に任務を遂行したとみなされます。

遺言執行者に関する問題点

相続人や受遺者も遺言執行者に選任することはできます。
しかし遺言執行者は相続人に対して中立的な立場で業務を行うべき立場ですが、相続人と遺言執行者が同一人物だと、中立的な立場とは言えなくなるため、それがトラブルを招く場合もあります。
ですので、遺言執行者は、相続人とは利害関係のない弁護士、税理士などの専門家に依頼する方がのぞましいといえます。

こんな時には、遺言書を残しましょう

遺言の重要性については、多くの方が理解されていることと思います。
遺言を残した方がよい代表的なケースをいくつかご紹介します。

他にも遺言を残すべきケースはありますが、相続において問題が予想される場合には、その問題を解決するような内容の遺言を残すことが重要です。

成年後見制度における被後見人の遺言

被後見人は、様々な判断能力が失われているとされているので、その方が書いた遺言が効力を持つのかどうかが問題となるケースがあります。

実務上は、次の2つの点が明らかになれば、遺言の効力は有効とされます。

なお、被保佐人の場合には上記のような条件は適用されません。

 



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