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介護関連費用

要介護者の人数

厚生労働省の「21世紀出生児縦断調査」によると、要介護(要支援)の人数は、2010年7月現在で494万人です。
日本で認知症の人は160万人と言われています。
認知症は、65才以上の10人に1人は発症すると言われています。
また、85歳以上の高齢者は、約25%が認知症であると言われています。

生命保険文化センターの調査によると、要支援、要介護認定者の人口比率は下記のとおりとなっています。
・65〜69歳:2.8%
・70〜74歳:6.0%
・75〜79歳:13.6%
・80〜84歳で28.1%
・85歳以上では56.9%

また、要支援、要介護認定社内での内訳において、要介護4以上は24%を占めているようです。

介護にかかる毎月の費用

一般的に、一時的に病院で介護を行うときは1か月あたり15〜20万円、介護老人保健施設の場合は7〜30万円かかるといわれています。
特別養護老人ホームの場合はずっと入居でき、同じく一般的には1か月あたり7〜14万円かかるといわれていますが、入居までに平均約1.3年かかります。なお、特別養護老人ホームは先着順ではなく、要介護度などによって優先順位が付けられています。

厚生労働省の「平成21年度 介護給付費実態調査」によると、公的介護保険の利用額の1人あたりの介護サービス費の平均は、1か月あたり15万7300円です。(平成22年3月に利用した人の実績)
なお、介護保険を利用した本人は1割負担なので、実際に支払う金額はこの1/10の約15700円になります。

この平均額は、「介護予防サービス」と「介護サービス」の平均です。
介護予防サービスとは、要介護度で「要支援1」や「要支援2」に該当する人が利用するサービスで、その平均額は1か月あたり39000円(自己負担額は月3900円)です。
もう一方の介護サービスとは、要介護度で「要介護1」〜「要介護5」に該当する人が利用するサービスで、その平均額は1か月あたり181200円(自己負担額は月18000円)です。

介護が必要になった場合にかかる出費は、公的介護保険のサービスの自己負担額だけではなく、医療費もより多く必要になるため、その出費に備える必要があるといえます。

介護は初期費用が掛かる

急に介護が必要になった場合、最初に電動ベッド、車いす、その他さまざまな福祉道具が必要になります。場合によっては、バリアフリーなどの住宅の改修も必要になります。このように、介護の初期費用が膨らむ場合もあります。
しかし、全てを購入する必要はなく、これらをレンタルするという方法もあります。介護保険制度を利用すれば、レンタルの場合も1割負担で出来ます。
介護の費用を抑えるためには、介護保険が利用できないかどうかを考えること、複数の事業者やお店で費用の比較をすること、悪い業者につかまらないための知識を持つことが大切です。

介護費用を固定化する

重い介護になればなるほど、費用が掛かってしまいます。
介護度が軽い場合は、ある一定金額までは介護保険の1割負担分だけで済むので、実質的な負担は小さくてすむことも多いです。
高い介護費用に備える一つの方法として、介護付き有料老人ホームを利用するという方法があります。

介護付き有料老人ホームは、毎月支払う費用の中に介護の費用も含まれています。したがって、介護にかかる費用を固定化することができ、どんどん介護費用がかさんでいくことを抑えることができます。

自宅と施設、介護費用が安いのはどちらか

自宅での介護と、施設での介護とを比較すると、自宅での介護の方が費用がかからないと考える人もいますが、必ずしもそうではありません。自宅で介護するのであれば、毎日の生活費は必要ですし、家賃や持ち家の固定資産税、会社を休んで介護をしてくれる家族が本来得られたはずの賃金の損失などもあります。
施設には、もちろん毎月支払うお金が必要ですし、入居一時金などもあります。
自宅と施設とでどちらが安いのかは、思い込みではなく、しっかり比較して結論を出すことが望ましいです。

親が元気なうちに、介護について考える

親の介護がたいへん、という話を最近よく聞きますね。
介護は、突然やってくるものです。できるだけ、事前に「準備」をしておくことも大切です。

介護のポイントとして、親が元気なうちに、どのような介護を希望するのかを話し合っておくことが挙げられます。
また、元気なうちなら、施設を見学に行ったり、複数の施設を比較することもできます。
両親が介護が必要になった場合、兄弟で誰が面倒を見るのか、だれがどれくらいの金銭負担をするのか、という問題もあります。後でもめるきっかけにもなりますので。事前に家族で話し合っておくとよいでしょう。

子からは親の介護についてなかなか話しにくいかもしれません。
でも、おおざっぱでもよいので介護についてあらかじめ話し合っておけば、いざという時に心の準備もできていて慌てずに済みます。

若い方にも、介護に関する知識も持っておくことを、お勧めします。

老人ホーム

有料老人ホームにかかる費用

一般的には、下記の費用が掛かります。老人ホームによって多少の違い、内訳の違いがあります。

特別養護老人ホームの入居はとても難しい

特別養護老人ホームなどの施設には、要介護度の高い人、緊急を要する人が優先的に入居できます。
介護度合いの低い人にとっては、いつまでたっても入れない、ということは起こりえます。
このような理由から、80歳以上の高齢にならないと入居できない、などと言われています。

特別養護老人ホームに関するマネーのトラブル

予想もしなかったお金が後からかかる

特別養護老人ホームに入っても、後で予想しなかったお金がかかることがあります。
例えば、介護度が後で上がることで、施設の利用料金が上昇することがあります。また、様々なオプション料金が後からかかる場合もあります。

退去時にお金がほとんど返ってこない

老人ホームにまつわるトラブル話を良くききます。
有名な話は、入居時に支払ったお金が、退去時にはほとんど返ってこない、というものです。
老人ホームへの入居時には、多額の一時金を支払うケースが多いです。しかし、これは賃貸物件を借りるときの敷金や保証金の扱いとは異なるため、短期間で退去した場合にも、ほとんど返還されないのです。

このようなトラブルについて詳しく書かれた記事がありましたので、ご紹介します。

リンク:老人ホーム入居後、いちばん多いトラブルは

最初は老人ホームに長期間入居するつもりだったとしても、入居時には想定していなかった理由で退去するケースもあります。
例えば、入居後に体調を崩して入院が必要になり退去せざるを得なくなった、思ったほどよいサービスではなかった、人間関係が悪くなり退去したくなった、などの理由です。

このような時、大きな損失をこうむる結果になる可能性があります。
年を取った親が、老人ホームのお世話になるケースもあるでしょう。
元気なうちに、老人ホームについていろいろ勉強しておくことをお勧めします。

契約形態の違い

有料老人ホーム・介護付有料老人ホームの多くは「賃貸借契約」ではなく「利用権契約」であるため、契約上住民が住む権利が保証されているわけではありません。したがって、退去を求められることは契約上ありえます。
一方、通常の賃貸住宅のように「賃貸借契約」である高齢者向けの賃貸住宅であれば、敷金、礼金の支払いと、以後の家賃を支払う限り、そこに住む権利は保証されます。

バリアフリー工事が無意味になることも

最近の住まいは、介護・老後のことを考えて、あらかじめバリアフリーな設計になっている場合もあります。
バリアフリーを意識したリフォームをする場合もあるでしょう。

ところが、バリアフリーを意識して手すりを取り付けたものの、次のようなケースになることがあります

手すりを例にとりましたが、前もってバリアフリー対策をしても、想定していたほど役に立たない場合もありえます。
そんなお話を、今日聞きましたもので・・・。

介護に備えた対策は、なんでも早めにすればよいというものでもないですね。将来を見通すことは、なかなか難しい・・・。

 



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